31.ダブルパンチ ページ31
昼休み、
あずちゃんと食後のスイーツって言って
自販機アイスを買いに一階に降りている時、
バイクのうるさい音がした。
「あれって…もしかして
マイキー君じゃない?」
階段をバタバタ降りて
出口に向かいながら
あずちゃんが言う。
『え、マイキー君!?』
待って待って、
まだあの時の言い訳考えてないよ!?
「A!!!!!!!!!!!!」
大声でそう呼んだのはやっぱり
3日間会ってなかったマイキー君。
「なんでいなかったんだよ!あの日!!」
そう言いながらバイクを降りて
学校の門の前に立つ。
今日はいい天気。
門の横に立つ桜が
少し肌寒い風に吹かれて散っている。
桜が太陽の光に少しだけ反射して
より際立たせるように、
マイキー君を魅せる。
「なんでだよ!A!!
心配したんだぞ!?
3日連続店にいないし!!」
いやそれはただ休みだっただけなんだが…
「まさか、お前やっぱりあの時」
えっ……
「実は店に居たよな?」
そうだといえば
何故逃げたかって聞かれるだろうけど
めんどくさいからって
居なかったことにしても
それは何故かって聞かれそう。
ってか元はマイキー君のせいだからね!?
るあちゃんとのあんなもの見せられたら
誰だって気まずくなるよ…
「ごめん、あの時
Aも見てたなら誤解だか____」
そうマイキー君が言いかけた時に
私の背後に気配が。
「るあちゃん…!」
あずちゃんがビクっとする。
「Aちゃん、見てたの?
この前のところ」
るあちゃんが少し低いトーンで話す。
ダブルパンチすぎる。
私、何も悪いことしてないのに?!
なんならちょっとした被害者なのに???
なんでこんな
責め立てられてるんだ、私。
ムカつく。
だんだん腹立ってきた。
私はマイキー君から待ってろって
言われて待ってたらあんなの見せられて?
気まずくてその場から離れるに
決まってるじゃん!!
なのに私が全部悪いの!?
……でも正直に言わなきゃ、
なんで居なくなったのか
わかってもらえないよね。
マイキー君も、私のこときっと
ちゃんと迎えに来てくれてたんだよね…?
大人になるんだ、私。
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作者名:ゆゆゆ | 作成日時:2021年9月1日 23時