検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:81,595 hit

22.心の靄 ページ22

るあちゃんがマイキー君の手を取る。


商店街は大体どの店も
最近は20時閉店になってるから
店の明かりが無くて
暗がりだからよく見えない。




しんと静まったかえった商店街だから
少々声も聞こえてくる。







「マイキーはいつもそうだよね」



「は?」



「なんで私を避けるの?」



「はぁー、避けてはねぇよ」




なになに…?!?
るあちゃんってやっぱり
マイキー君のことよく知ってると思ったら
知り合いだったの…?!?


ちょっと隣の店の陰に隠れながら
様子を見てみる。







「答えて。私、元カノなんだから。」









は………???????


も、元カノ………?
そんなの聞いてませんけど、
るあさん??!





「いつからお前の
 元カレになったんだよ、俺は」



「ほら、いっつもそう言う。」


「お前が勝手に
 付き合ったとかみんなに言うからだろ?」



「…それは、だってその時マイキー、
 いいよって言ったじゃん…?」


「はぁ…ごめんけど、
 今お前と話してる場合じゃないから。」



「マイキー!行っちゃダメ…!!!」









私はいけないものを見てしまった気がする。









るあちゃんは
離れようとするマイキー君の腕を
引き寄せて口付けをしていた。









驚いて思わず声が出そうになるが
瞬時に息を殺した。









その場で息を殺したのは良いが、
驚きのあまり、急に息を止めたから
空気が変なところに入って
咳き込んでしまった。









「あ?今なんか誰か咳き込んでたか……?」





るあちゃんを少し突き放した様にして
私のいる方向に目を向けたマイキー君。



目が合いそうになったところで瞬時に
店の陰に隠れる。



なんかこのまま見つかるのはやばい。

何がやばいかはわからないけど、
なんかやばい。


いつも語彙力の無い自分に呆れるが、
この場合はなんと言えば良いのか。



修羅場?いや、
そんな険悪な状態でも無いし、
遭遇?いやそれでも無いし?


ってか、そんなことより
一旦身を隠さないと…!




このままだったら
マイキー君がこっちに来そう…


るあちゃんと話してる隙を見て
商店街から離れた。




人との約束破るのって
もちろん良い気はしないけど
今回ばかりは仕方ないよね…。





ごめんね、マイキー君…
どんな言い訳しよっかな…



なんでだろ、
さっきから心に靄がかかってる。



気のせいかな?
るあちゃんがマイキー君に口付けした時




胸が苦しくなったのは。

23.私の気持ちは→←21.迎え行くから待ってろ



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (40 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
164人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

この作品にコメントを書くにはログインが必要です   ログイン
感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ゆゆゆ | 作成日時:2021年9月1日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。