たい焼きに裏と表ってあるのかな？《佐野万次郎》 (ページ20)

今日:13 hit、昨日:0 hit、合計:81,607 hit

20.ドキッページ20

「おい、あずさ何言ってんだよ、
　俺らまだ付き合って…」

「場地！？
　まだってなんだよ、まだって！！！
　今から可能性あんのかよ！！」

『しかも名前呼び！？』

「あ？！
　さ、さっきからごちゃごちゃ
　うるせぇんだよマイキー！！」

場地くんって人は
少し顔を赤らめながら言った。

満更でもなさそうだな…

『わかった！！私、応援しちゃう！！』

「は？！何言ってんだよ！
　ってかあんた誰だよ！」

場地くんが照れながら慌てる。

「じゃー、俺も言わせてもらうぞ？」

そう言うと、
マイキー君は私の腰に手を回して
抱き寄せながら言った。

「Aは今日から、
　俺の彼女だから触れんな」

『は!!!!!!!!!!!!!!!!』

待て、待て待て待て待て、
何が起こってるんだ………!?

「場地がそう言うなら、
　こっちもこう出ないとな？A？」

「いやん、マイキー君ったら大胆〜♡」

『あずちゃん、何呑気なこと言ってんの！！
　ちょっと、マイキー君も離してよ！！』

「やぁーだ！」

私の頭にポフっと顎を乗せられ、
身動き取れない状態に…。

少し顔を伺うように見上げると、
本当に場地くんのこと好きなんだな、
子供みたいに拗ねてる。

マイキー君はそれに気づいて、
どした？ってニコっと笑う。

『あ、あの、離してもらっても…?』

「嫌だ。」

「え！ちょ、なんでっ？！』

「もーちょっと、このままがいい。」

少しふてくされた様な小さな声で
マイキー君は言った。

ドキっ_______________

なんだ！？今の胸の音は…!!

私が吉沢亮意外に
胸キュンすることなんて………
絶対ありえん!!!!

でもそこで嫌だとも
言えなかった私は
マイキー君に後ろから
抱きつかれたままだった。

マイキー君、あったかい。
ふわっといい香りがする…
なんだろう、柔軟剤の香りだけど
マイキー君の優しい香りがする…

「お二人アツアツだから、
　私たちはここでおいとまするね〜！
　あ、たい焼きはまた今度にするよぉ、
　今日は場地くんもいるし！」

『あ！ちょっ、待って！あずちゃん！！』

あずちゃんは満面の笑みで手を振って
場地くんとどっか行ってしまった…。

『マイキー君…いつまでこの状態？』

「あ、ごめん…!」

私を離した後、
マイキー君は少し照れ臭そうに言った。

「たい焼き１つ！黒餡な！」