たい焼きに裏と表ってあるのかな？《佐野万次郎》 (ページ11)

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11.エマさんページ11

『そう！吉沢亮しか
　勝たんってやつです笑
　そもそもそこらへんの
　男にそんなに興味ないし〜」

「へぇ〜、
　私はイケメン好きだなあ〜♡」

『あずちゃん面食いって言ってたもんね！』

「えへへ、でも直接見てないから
　どんな顔なのかまだわからないね〜、
　会ってみたいかも…！？」

『あずちゃんも会ってみる…???』

「会えるの！？」

『私のたい焼き屋さんに食べにおいでよ！』

あ、るあちゃんも…と思って横を見たけど
既に向こうへ歩いて行ったのが見えた。

「本当、何考えてるんだか、るあちゃん」

『うーん…』

「佐野万次郎って人、
　意外と有名なのかな？
　さっきもそこの階段できゃーきゃー
　言われてたし？」

『誰かに聞いてみよう！！
　なんか気になる！』

さっき階段で
黄色い歓声を上げてた子達に
聞いてみることにした________

「あ、佐野万次郎君でしょ？
　あの人かっこいいよ〜、
　“無敵のマイキー”って呼ばれるぐらい
　喧嘩強いんだよ〜？」

あ、ここでもマイキー呼びされてるんだ

『その人ってここでは有名なの？？』

「うーん、どうだろう？
　知ってる人は知ってる
　みたいな感じかな？」

『何であなたたちは知ってるの？』

「あ、私たちはエマと友達だから！」

『エマ？？』

「マイキー君の妹だよ！」

ほう、マイキー君に妹がいるんだ…

「おはよ！何してんの〜？
　私の名前が聞こえたけど？」

「あ！エマ！いやさっきマイキー君が
　バイクであそこ通ってたよ？」

「また朝っぱらから
　ブンブンいわせてたの？
　今日も朝から元気だね〜、マイキー」

この人がエマって人……?
確かにどことなく似てるかも…?

「あれ、あなた達は1年生かな？」

『あ、はい』

「私、2年の佐野エマっていうの！」

『あ、私、平井Aって言います！』

エマさん…先輩だ…!

「A……
　あ！！たい焼き屋さんの！？」

『え！？なんでそれを！？』

「マイキーから聞いてるよ〜、
　Aちゃんが作るたい焼き、
　すごく美味しいって！！
　マイキー絶賛してたんだよ！！」

『え！？絶賛！？』

「あれ？聞いてない？
　なんかマイキー、Aちゃんの事
　気に入ってるみたいよ？
　いつからそんなに仲良くなったの〜！？」

ういうい〜って言いながら
エマさんから肘で突っつかれる

私を気に入ってる……？
なんだそれ！？
どういうこと！？