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Noside:紅き月と闇 ページ11

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ざわざわと風が強く吹き、空の雲もそれに流れるように動いている。


現在は午後1時と、まだ昼のはずなのに辺りは暗く、何故か空に浮かぶのは真っ赤に染まった紅き月。

紅き月に照らされたとある本丸は、紅き光に色付いている。



その本丸の一番奥の部屋に、一人の審神者が佇んでいた。


顔は頭まで布で覆われ、手袋で手を包み、身体は黒一色で統一された着物を見に纏っていた。

そんな審神者の前には一振の刀剣男士が跪いていた。


だが、その刀剣男士は明らかに様子が、雰囲気が違っていた。





「やはり失敗しましたか…」





審神者から発せられた声は、男性のようで女性のような中性的なものだった。





「天照大御神の末裔がまだ残っていたとは…。全て処理(・・)したと思っていたのですが、私の考えが甘かったようですね」

「……」

「嗚呼…別に貴方を責めているのではありませんよ?貴方のお陰で生き残りが居ることがわかったのですから。ただ……」





広げていた扇をパチンと収め、そのまま口元に添える。





「天照大御神の末裔共が生き残っているとは…全く持って

______面白くない」





布で覆われて表情は見えない。

だが、その審神者の周囲の霊力が酷く、黒く、濃く、荒く渦巻いているのがわかる。





「早急に処理したいのですが、非常に残念なことに今の私にはあの時程の力がありません。私の作った(・・・)時間遡行軍を紛らわせて送るのが限界です」

「……」

「そして幸いなことに、まだ生き残りは力を扱い切れていないのだとか」

「……」





刀剣男士は何も答えず、ただその場に跪いているだけだった。


そんな刀剣男士を一瞥した審神者は、再び扇を開きながら、見下ろすように続けた。





「なら、次の件も貴方にお願いしましょうか。次もお願いしますね?

______薬研藤四郎」


「御意」





紅い瞳をした薬研藤四郎は、審神者の命に従い、任務を遂行すべく、その場から姿を消した。


それを見届けた審神者は、ただただ愉しそうに笑った。









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88.審神者と若頭→←87.休息



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もこ(プロフ) - 初コメ失礼します!私逆ハー大好物なのでしてくれると嬉しいです!刀剣男士、ぬらりひょんの孫のキャラ全員推しなので嬉しいです!更新頑張ってください! (2023年4月21日 21時) (レス) id: 3b02df20c8 (このIDを非表示/違反報告)
奥山乃愛(プロフ) - 初コメ失礼します!出来たら全員のキャラに愛されたいです!(恋愛的に)あと落ちは出来れば全員落ちみたいなのが見てみたいです!無理せずに頑張ってくださいね! (2022年12月21日 5時) (レス) id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
赤い猫(プロフ) - 返信&更新ありがとうございます!これからも、ぬら爺と三日月じぃじのお茶会を想像しながら忠犬の如く待ちます!凄く好みな話しなので大丈夫、待てます!(`・ω・´)なので、無理の無い様にのんびり気が向いた時に更新して下さいね! (2020年11月10日 9時) (レス) id: 980ce92203 (このIDを非表示/違反報告)
サヒア(プロフ) - 赤い猫さん» 大変申し訳ありません…。亀よりも遅い更新となりましたが、今後も広いお心で読んで頂けると嬉しいです…。本当にすみません…。 (2020年11月10日 2時) (レス) id: be10d4266f (このIDを非表示/違反報告)
サヒア(プロフ) - はまぐりさん» いやホントにもう更新遅くてごめんなさい!!!頭の中では大体出来てるんですが、それを字体にするとなると…。とにかく!遅くなり、すみませんでしたーー!! (2020年11月10日 2時) (レス) id: be10d4266f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サヒア | 作成日時:2019年8月15日 16時

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