50.秘密の関係 ページ8
二人は刀を鞘に納め、こちらに振り向いて駆け寄ってきた。
嬉しいそうに笑顔を浮かべている。
「主〜。見てた？俺達の活躍」
「うん。二人共強いんだな」
「そりゃそーだよ、毎日四人で稽古してるもん！ボク達だけじゃなくて、薬研もまんばさんも強くなってるんだから！」
えっへん！と胸を張る乱君。
自慢気な顔の清光君。
い、いつの間にそんな事を…。
今度私も混ぜて貰おうかな。
ふとそこで何かを忘れている事に気がつく。
そう、奴良君の家のお手伝いのお兄さんだ。
思い切り色々見られてしまった訳で、言い訳も彼には通用しないと感じた。
「…Aちゃん。さっきの…それに彼らは…。君は一体何者なんだ？ただの人間の娘って訳でもないだろ。けど、先程の術の様な…陰陽師なのか？」
「あの…いや、そんな一遍に話されても答えられないんですが…」
「ああ、そう、だね。すまない」
やってしまったと言う顔で申し訳ないと言って来たお手伝いさん。
「何故バレたのかわからないけど、知られてしまった以上、黙ってもいられない。…そして君が何者なのかも知らなければ、私は君を警戒しなざるを得ない」
その一言で、二人が私を守る様に彼の前に立ちはだかった。
ピリピリとした緊張感が走る。
そして私はその重い空気を払う為にスッと片手を挙げた。
「はい。そこで私から一つ提案があります」
「提案…？」
こくりと頷く。
「確かに私は貴方方がいた場所…奴良君の家はただの家でない事を感じ取ってしまった。その上、その家にいたお手伝いさんの貴方を妖怪と知ってしまった」
「……」
「けれど、私達は貴方にあの場を見られてしまった。そこで、です。
ここは私達だけの秘密、と言う事にしませんか？」
「え！？」
「ちょ、主！？」
焦る二人を落ち着かせる。
よく考えた結果がこれだ。
あっちもこっちも知られてはいけないものを知られた。なら、ここだけの話、秘密にしとけばいいではないか。
「貴方が誰にも話さないと約束してくれるなら、私達も誰にも貴方方の秘密は話しません。けど、約束を破った場合…」
「場合…？」
「記憶を消します」
「！？」
時の政府にかかればあっという間だ。
実際に一般人に見られた所を時の政府によって記憶を消した。何もかも、全てだ。
そんな事は容易いのだ。
「どうしますか、お手伝いさん」
「……」
暫しの沈黙が流れる。
数十秒後、彼の口が動いた。
「その提案……」
乗ったよ
＊
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サヒア(プロフ) - 来霧さん» 返信遅れて大変申し訳ありません！発狂して見てくださってるんですか！？尊い！？神！？嬉しい言葉の連発をありがとうございます！続編に行きましたので、是非是非そちらも続けて閲覧して頂けると嬉しいです^ ^ (2019年8月15日 16時) (
レス) id: f3e12664ea (このIDを非表示/違反報告)
来霧(プロフ) - コメレスありがとうございます！いつも発狂しながら見てます！ほんと尊いです！そして蛍丸まで出してくださって！神！ありがとうございます！！！ (2019年6月10日 22時) (レス) id: cc1c1fbc8a (このIDを非表示/違反報告)
サヒア(プロフ) - 来霧さん» 本当ですか！？嬉しいです！！これからも頑張りますので、応援宜しくお願いします^ ^ (2019年6月10日 20時) (レス) id: f3e12664ea (このIDを非表示/違反報告)
来霧(プロフ) - ほんとにどんどん面白くなっていきますね！！これからも応援してます！ (2019年5月28日 18時) (レス) id: cc1c1fbc8a (このIDを非表示/違反報告)
来霧(プロフ) - あぁぁ！！尊い。更新楽しみに待ってます！ (2019年4月24日 8時) (レス) id: cc1c1fbc8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サヒア | 作成日時：2017年12月29日 23時
