47.黄金の瞳 ページ5
微笑む少女は先程とは違い、儚げでギラギラと戦いに燃えている様に見える。
「Aさん…？今、どっから刀を…」
「A、ちゃん…？」
そんな二人を背に、痛みで転がる手下二名を籠の外へ蹴り飛ばした。
それを確認すると少女も籠の外へ出て、空いている左手で籠の入り口を閉める。
「なっ…何しとんねんAさん！」
「Aちゃん！？」
驚く二人に顔だけ向ける。
「姫の友達か…。二人共、怖かったら目ぇ瞑ってていいぜ」
「Aちゃん…。何か雰囲気がいつもと…」
「何考えてるん！ただの人間が妖怪に敵う筈ないやろ！」
「大丈夫だ。
そう言って少女は片目を瞑る。
その仕草に一瞬胸がぎゅっとなったのは気のせいではないだろう。それを見た二人はやや頬を赤らめる。
大人しくなった二人から目を離し、鼠共に向き直る。
手下二名はもう戦えないだろう。
さて、残りの鼠共をどうするか。
「…はっ、女一人で遣り合おうってか。面白ぇ…。おい、お前ら相手してやれ」
旧鼠の星矢の指示に応じ、手下共はじりじりと距離を詰める。
遣り合おうにも籠前では狭い。広い場所に出たい。
安全の為、二人からは出来るだけ離れたい。
「こっちにもあまり時間がないんでな。早めに終わらせたいんだが……なっ！」
言うが早いか、少女は手下の元へ走り出す。
鼠共は一斉に掛かるが、綺麗に避けられ、その隙から広い場所へと駆ける。それを追い掛ける手下。
が。
「はっ、遅い遅い！」
少女はそれを待っていたかの様に途中で走るのを止め振り返り、一度収めた刀を抜刀し薙ぎ払った。
これでまた二名程減っただろう。
「この女…！」
「やりやがる…！」
まだまだ数はあると言うのに、少女から笑みは消えない。
手下共は色を失わない黄金の瞳に畏れを抱き始めた。
それを見ていた二人の少女は、まるで踊る様に戦う彼女に見惚れていた。
「凄い…」
今までの彼女とはまるで別人だが、何故か安心出来た。
だが、数だけはやはり多く、例えどれだけ彼女が強かろうと辛いのは事実。
陰陽師なのにただ見ている事しか出来ない自分に怒りを覚える。
そんな時、鼠共と目が合った。
「そういや…こいつらいたなぁ？」
籠の近くにいた鼠がガチャガチャと入り込んで来た。ニヤニヤと笑う。
それに気付いた少女は近くまで来るが、鼠が邪魔で近寄れない。
「ひっ…」
「家長さん！下がって！」
鼠共の手が伸ばされた時だった。
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サヒア(プロフ) - 来霧さん» 返信遅れて大変申し訳ありません！発狂して見てくださってるんですか！？尊い！？神！？嬉しい言葉の連発をありがとうございます！続編に行きましたので、是非是非そちらも続けて閲覧して頂けると嬉しいです^ ^ (2019年8月15日 16時) (
レス) id: f3e12664ea (このIDを非表示/違反報告)
来霧(プロフ) - コメレスありがとうございます！いつも発狂しながら見てます！ほんと尊いです！そして蛍丸まで出してくださって！神！ありがとうございます！！！ (2019年6月10日 22時) (レス) id: cc1c1fbc8a (このIDを非表示/違反報告)
サヒア(プロフ) - 来霧さん» 本当ですか！？嬉しいです！！これからも頑張りますので、応援宜しくお願いします^ ^ (2019年6月10日 20時) (レス) id: f3e12664ea (このIDを非表示/違反報告)
来霧(プロフ) - ほんとにどんどん面白くなっていきますね！！これからも応援してます！ (2019年5月28日 18時) (レス) id: cc1c1fbc8a (このIDを非表示/違反報告)
来霧(プロフ) - あぁぁ！！尊い。更新楽しみに待ってます！ (2019年4月24日 8時) (レス) id: cc1c1fbc8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サヒア | 作成日時：2017年12月29日 23時
