46.憑依 ページ4
…身体を、貸す？
どういう事？彼が私の身体で戦ったりする、って事？
マジか。
《不安かもしれないが、今ある手はこれしか…》
「…ん、了解。で、どうやるの？」
《……は！？おい、君！》
彼の焦りと驚きの混じった声が聞こえた。
時間がないって言ったの君なんですが。
早くしないと旧鼠が入ってヤバいんですけど。
《分かってるのか！？俺は君の身体を乗っ取ろうとしてるんだぜ！？》
「分かってる。だって、今本当に危険な状態なんだ。刀剣男士を呼ばずに二人を守る方法が君しかない」
《……》
「貴方の手に乗るの。後で身体は返してよ？それに、私はこの状況を一変する驚きが見たい。貴方なら見せてくれるんだろ？」
はい、言いたい事は言った。
早く乗っ取るなり何なり、早くして欲しい。
今二人を守れるのは私しかいないんだから。
《…全く、君は本当に。姫の覚悟、確かに受け取った》
「…で、私はどうすればいい」
《簡単だ。俺の名を呼んでくれ》
名を呼ぶだけでいいのか。
しかし、私は彼の名など知らないし、教えて貰ってもいない。
けれど、何故だろう。
私は彼の名を
ガチャッと籠の扉が開かれ、手下共がぞろぞろと中へ入って来た。
かなりのピンチの筈なのに、私は何故か冷静でいられた。彼が傍にいるからかもしれない。
目を閉じ、そして、彼の名を口にした。
「憑依、“鶴丸国永”ーーー！！」
その途端、自分の意識が、神経が、力が…身体の何もかもが入れ替わる感じがした。
ああ…、そうだ。彼の名は鶴丸国永。
白く儚げでいて常に驚きを求める付喪神。
彼と会う度に感じるモヤモヤが消えた気がした。
「頼んだよ、鶴丸」
その言葉と共に閉じていた瞳が開かれる。
「ああ。驚きの結果を君に
銀色の様な黒い瞳の面影はなく、そこにあったのは光の様に輝く黄金だった。
それに気付かない手下共は血肉を得ようと、三人に手を伸ばす。
「いやっ…」
「……っ！」
が。
「ぎゃああああっ！！」
「何だ！？」
悲鳴が響く。
それはそうだ。
何故なら伸ばされた手は全て切り落とされたのだから。
憑依した時に表れた美しい白い刀、鶴丸国永によって。
突然の変わり様、突然表れた刀にその場にいた本人を除く者達は目を見開いた。
何がどうしてこの様な事が起こっているのか、理解出来ないのだ。
「さぁ、大舞台の始まりだ！」
＊
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サヒア(プロフ) - 来霧さん» 返信遅れて大変申し訳ありません！発狂して見てくださってるんですか！？尊い！？神！？嬉しい言葉の連発をありがとうございます！続編に行きましたので、是非是非そちらも続けて閲覧して頂けると嬉しいです^ ^ (2019年8月15日 16時) (
レス) id: f3e12664ea (このIDを非表示/違反報告)
来霧(プロフ) - コメレスありがとうございます！いつも発狂しながら見てます！ほんと尊いです！そして蛍丸まで出してくださって！神！ありがとうございます！！！ (2019年6月10日 22時) (レス) id: cc1c1fbc8a (このIDを非表示/違反報告)
サヒア(プロフ) - 来霧さん» 本当ですか！？嬉しいです！！これからも頑張りますので、応援宜しくお願いします^ ^ (2019年6月10日 20時) (レス) id: f3e12664ea (このIDを非表示/違反報告)
来霧(プロフ) - ほんとにどんどん面白くなっていきますね！！これからも応援してます！ (2019年5月28日 18時) (レス) id: cc1c1fbc8a (このIDを非表示/違反報告)
来霧(プロフ) - あぁぁ！！尊い。更新楽しみに待ってます！ (2019年4月24日 8時) (レス) id: cc1c1fbc8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サヒア | 作成日時：2017年12月29日 23時
