09.学校 ページ10
鳥居を潜った先はあの路地裏。
なるほど、入った場所に出て来るのか。
入る場所は何処でも可能らしいけど。
昨日こんのすけに別れ際に貰った、この勾玉。
確認証みたいな役割らしい。
本丸に帰りたい時には必ずこれが必要なのだとか。
審神者によって形は異なるらしい。私は勾玉だが、他には鈴や水晶だったりする、と言っていた。
「とりあえず、失くさない様に気を付けよ」
私はその勾玉を制服の胸ポケットに入れた。
そして学校へと歩き出す。
＊＊＊
教室に着くと、何やら騒がしい。
ああ、またかと納得する。
隣のクラスの…えーと清継君、だっけ？が妖怪話をしているのだ。毎日よく飽きないな。
昔は全く逆の事を言っていたのに…。小学校の時、あのトンネル事件の日から変わったなぁ。
今思い返すとよく生き残れたなとつくづく思う。
そんな事を思いながら、席に着く。
「だから…いるんだよね！妖怪は！」
熱弁するなら自分の教室でやればいいのに…。
何でわざわざ隣のクラスのここでやるんだろ。
「あ！Aさん、おはよう！」
「おはよう、Aちゃん！」
「ん、おはよう、奴良君と家長さん」
丁度席に座った時、小学校からの馴染みである奴良君と家長さんが登校して来た。
…変わったと言えば奴良君もだよね。眼鏡掛けてなかったのに掛けてるし、雑用みたいなの自分から進んでやる様になったし。
「ね、Aさん。これ、何の騒ぎ？」
「何か、隣のクラスの清継君が妖怪話？をしてるみたい」
「よ…妖怪…？」
「あの…清継君が？」
二人にコクリと頷く。
何を言ってるのか全く理解出来ないけど。
妖怪ねぇ…。付喪神が居るんだから居るんじゃないか？
私は授業の準備をしながら、妖怪話を聞き流す。
カッコいい！とか言ってる人もおり、マジかと呆れた。
「やあ奴良君。昔は馬鹿にして悪かったね。ボクは目覚めたんだよ。『あるお方』によってね…」
そう言いながら、私の近くに居る奴良君に話しかけて来た清継君。
「あるお方？」
「そう！そのお方は闇の世界の住人にして、若き支配者…。そして幼い頃ボクを地獄から救って下さった…」
あー…居たね。
「惚れたんだよ！彼の悪の魅力に取り憑かれたのさ！もう一度会いたい…。だから彼に�壓がりそうな場所を探して居るのさ！」
うわー…、ご苦労様。
お、あと数分で朝休みが終わる頃だな。
早く教室に帰ってくれ、と思って居た。
まさかあんな事になるとは思ってもみなかった。
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奥山乃愛(プロフ) - 出来たら全員出してほしいです……無理せずに頑張ってくださいね！ (2022年12月24日 10時) (
レス) @page38 id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
サヒア - 牡丹さん» いえいえ、指摘して頂いて助かりました。ありがとうございます！ (2018年3月6日 1時) (レス) id: c08842489f (このIDを非表示/違反報告)
サヒア - CANさん» わかります！まんばは最高ですよね！ (2018年3月6日 1時) (レス) id: c08842489f (このIDを非表示/違反報告)
牡丹 - すごく面白いです！あと、29の呪いの人形が呪いの人気となってます。いきなり指摘して申し訳ありません (2018年2月13日 16時) (レス) id: f8ceff626c (このIDを非表示/違反報告)
CAN(プロフ) - 切国ほんっとにカッコイイし可愛い！流石我の初期刀だわ！← (2018年1月23日 2時) (レス) id: 851af0ac90 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サヒア | 作成日時：2017年9月2日 21時
