08.いってきます ページ9
鳥の鳴き声で目を覚ました。
ああ…、そうだった。
私、昨日審神者になって本丸に住む事になったんだった。
起き上がり、布団を畳み、制服に着替える。
今日は月曜日、今は午前6時半。
私は中学一年なので、平日に学校があるのは当たり前だ。
さて、朝食作りますか。
食堂は確か本堂の一番奥の左側だった筈。
私は離れを出て食堂に向かった。
「あ、そっか。もう一人暮らしじゃないのか」
ふと思い出す。
ここには二人の仲間、まんばと薬研くんが居る。
私含めて三人分の朝食を用意しなくてはならない。
誰かに自分の作った料理を出すのは一体何年ぶりだろ。
…いや、初めてかもしれない。
そんな事を考えていると食堂に着いた。
確か昨日確認したが材料は冷蔵庫にたっぷりあった筈。
もし無くなったりしたら、万屋に買いに行くか内番の畑仕事を刀剣男士にさせるのが基本らしい。
二人は人に顕現してばかりだし、何を作ろうかな。
…てか、仲間が増えるに連れ、作る量も増えるんだろうな。
＊＊＊＊
「…よし、でーきたっと。ついでにお弁当も」
白米、味噌汁、だし巻き卵、焼き魚の鮭、大根と人参のおひたし。
ザ・和食な朝食の完成だ。
うん、我ながらいい出来前。
料理は嫌いじゃないんだよね。ちょっと面倒だけど。
「おはよーさん、大将。朝早いんだな」
「…おはよう」
「おはよう、二人共。丁度起こしに行こうかと思ってた所。朝食作ったから食べない？」
「これ、大将が作ったのか？」
うん、と頷くと有り難く頂くぜ、と笑いながら席に着く薬研くん。
私も席に着き、まんばも座ろうと椅子に手をかけた時、彼のお腹がきゅるる…っと鳴った。顔を真っ赤にするまんば。
それを聞いた私と薬研くんは笑ってしまう。
「ぶふぉ！随分可愛らしい音だな…っくく」
「おっ…腹、減ってたんだね…ふはっ…！」
「〜〜〜〜っっ！」
「あーごめんて。じゃ、食べよ」
「「「いただきます」」」
二人は美味しそうに食べてくれた。
と言うかこの二人、食べる量がハンパない。
お代わり三杯はしていた。
朝からこの量…。作ったお弁当じゃ足りないかも。
多めに作っといたんだけど、また炊いとくか。
「あ、そろそろ学校行かないと」
「後は俺達がやる。行って来い」
「大将がいない間、本丸は俺達が護る。安心して行って来てくれや」
「うん。じゃ、…いってきます」
「「いってらっしゃい」」
何か見送られるっていいな…。
そう思いながら、鳥居を潜った。
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奥山乃愛(プロフ) - 出来たら全員出してほしいです……無理せずに頑張ってくださいね！ (2022年12月24日 10時) (
レス) @page38 id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
サヒア - 牡丹さん» いえいえ、指摘して頂いて助かりました。ありがとうございます！ (2018年3月6日 1時) (レス) id: c08842489f (このIDを非表示/違反報告)
サヒア - CANさん» わかります！まんばは最高ですよね！ (2018年3月6日 1時) (レス) id: c08842489f (このIDを非表示/違反報告)
牡丹 - すごく面白いです！あと、29の呪いの人形が呪いの人気となってます。いきなり指摘して申し訳ありません (2018年2月13日 16時) (レス) id: f8ceff626c (このIDを非表示/違反報告)
CAN(プロフ) - 切国ほんっとにカッコイイし可愛い！流石我の初期刀だわ！← (2018年1月23日 2時) (レス) id: 851af0ac90 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サヒア | 作成日時：2017年9月2日 21時
