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39.探索と阻止 ページ47

用事を済ませ、お手洗いから出るとお手伝いさんがそこにいた。

もしかして待っててくれたのか?


「あれ、お手伝いさん。待っててくれたんですか?」

「一応、ね。迷子になったらいけないし。さっきの部屋まで案内するよ」

「ありがとうございます」


どういたしまして、と微笑む彼はやはりイケメン。
こんなに完璧な人なら他にも仕事があるのでは、と少し思った。

それに、何で急にあんな事を聞いてきたんだ?
お手伝いさんだからってそんな事を気にするものなのか?


「…あの、お手伝いさん」

「ん?どうかした?」

「さっき、どうして………」

「あっ、いた!Aさん!!」


後ろから名前を呼ばれて振り向くと、少し息を切らした奴良君がいた。


「奴良君、どうしたの?」

「他の皆は!?」

「え?」

「他の皆が何処行ったか知らない!?部屋にいないんだ!」

「いない?何で?……まさか」


あの清継君と花開院さんの事だ。
ひとつの事に気になるとすぐ行動して、周りが見えなくなるタイプ。

その二人がこんな…奴良君には失礼だが、妖怪が出そうな屋敷で大人しくしている訳がない。


「…奴良君、皆を急いで探そう。近くにいるはず」

「うん!ありがとう、Aさん!」


走り出そうとする前にくるりと首だけお手伝いさんの方は振り向く。


「お手伝いさん!案内してくれてありがとうございました。ではまた!」

「またね、Aちゃん」


軽く手を振る彼を確認してから走り出した。
この家の事は知らないので、奴良君について行くように走る。


「ど…どういう意味だい!?」

「この家って妖怪屋敷なんじゃ…!?」


案外すぐに見つかった。が、面倒な事になってる事がわかった。


「皆〜戻って妖怪の話しようよ〜!あ!それよりゲームしようよ!古今東西妖怪でやる〜?なんて…」


皆を部屋に戻そうと説得しようとする奴良君だが、そんな言葉には気にもせず、花開院さんを先頭にどんどん勝手に家の中を歩き回り始めた。

…おい、ここ人様の家って事わかってる?


「やばい…やばいやばいよ…!ど、どうしよう!?」

「奴良君」

「Aさん…?」

「皆を絶対に部屋に戻そう。でないと何するかわかんないよ?特に花開院さん」

「!!う、うん!ありがとう、Aさん!絶対皆を部屋に戻そう!」


かなり…いや、滅茶苦茶焦っていた奴良君が少し落ち着きを取り戻す。




まずは様子見して、その後懲りないようなら…常識ってもんをわからせてやる!

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奥山乃愛(プロフ) - 出来たら全員出してほしいです……無理せずに頑張ってくださいね! (2022年12月24日 10時) (レス) @page38 id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
サヒア - 牡丹さん» いえいえ、指摘して頂いて助かりました。ありがとうございます! (2018年3月6日 1時) (レス) id: c08842489f (このIDを非表示/違反報告)
サヒア - CANさん» わかります!まんばは最高ですよね! (2018年3月6日 1時) (レス) id: c08842489f (このIDを非表示/違反報告)
牡丹 - すごく面白いです!あと、29の呪いの人形が呪いの人気となってます。いきなり指摘して申し訳ありません (2018年2月13日 16時) (レス) id: f8ceff626c (このIDを非表示/違反報告)
CAN(プロフ) - 切国ほんっとにカッコイイし可愛い!流石我の初期刀だわ!← (2018年1月23日 2時) (レス) id: 851af0ac90 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サヒア | 作成日時:2017年9月2日 21時

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