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38.金髪の好青年 ページ46

お手伝いさんだな、うん。
こんなに広い家だし、それくらい居てもおかしくないし。
あー、おにぎりうま。

が、私と違って他の子は驚いていた。


「何!?誰!?」

「お姉さん!?」

「奴良、あんな凄いお姉さんがいるのか!?」


襖が閉まった途端奴良君は走り出し、襖の奥に姿を消した。
何をそんなに慌てているのだろうか。


「あ…。そう言えば、お手伝いさんがいるって言ってたっけ」

「お手伝いさん…?そう…今のが…。この家はどうも、変ですね」


ふぅ、お腹いっぱい。
ちょっとお手洗い借りおう。

私は騒いでいる皆を放って部屋を出た。

えーと、お手伝いは……あっちか?

何処に何があるかわからないまま足を進める。
奴良君の家は私の本丸と同じくらいの広さだ。これは迷うかもしれない。
それに部屋を出た途端にまた妙な気配を感じ始めた。

さっきから何なんだ、この気配。
悪い…感じはないけど。この家全体に感じるような……?誰かいる。

丁度角を曲がった先にマフラーをした金髪の男性を見つけた。
この家のお手伝いさんだろうか。


「あ、あの、すみません」


そう声を掛けるとその人は振り返った。
外人と言うか顔立ちではなかった。何と言うか爽やかイケメン、好青年的な顔だった。
男性は私を見て少し考え込んだ後、はっとした表情をする。


「…ああ、リクオ様のご友人でしたか」


り、リクオ様……てマジか。
坊ちゃんだったんだ、奴良君って。


「それでどうかしましたか?」

「あ…えと、お手洗いの場所を教えて欲しくて…」

「ここは広いですからね。案内します」

「あ、ありがとうございます」


ふふ、と笑う彼は本当のイケメンだった。
彼の案内で、すぐに目的地に到着した。


「はい、ここですよ」

「ありがとうございます。すみません、ご迷惑を掛けてしまって…助かりました」

「迷惑なんてとんでもない。君が迷子にならなくてよかった」


うわぁ…イケメンだ。

私はもう一度頭を下げ、お手洗いの扉のドアノブに手を掛ける。


「あの、君の名前を聞いても?」

「あ、自己紹介が遅れました。私はAAです」

「君が…。Aちゃん…でいいかな?」


この人もいきなり名前呼びかよ。
てか、急に敬語消えたな。いいけど。


「はい。それで何か聞きたいことでもあるんですか?」

「え。あ…いや、そう言う訳じゃないんだけど…」

「?」

「これからもリクオ様の友人でいて欲しい」

「はい、勿論」






不思議な人だなぁ…。

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奥山乃愛(プロフ) - 出来たら全員出してほしいです……無理せずに頑張ってくださいね! (2022年12月24日 10時) (レス) @page38 id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
サヒア - 牡丹さん» いえいえ、指摘して頂いて助かりました。ありがとうございます! (2018年3月6日 1時) (レス) id: c08842489f (このIDを非表示/違反報告)
サヒア - CANさん» わかります!まんばは最高ですよね! (2018年3月6日 1時) (レス) id: c08842489f (このIDを非表示/違反報告)
牡丹 - すごく面白いです!あと、29の呪いの人形が呪いの人気となってます。いきなり指摘して申し訳ありません (2018年2月13日 16時) (レス) id: f8ceff626c (このIDを非表示/違反報告)
CAN(プロフ) - 切国ほんっとにカッコイイし可愛い!流石我の初期刀だわ!← (2018年1月23日 2時) (レス) id: 851af0ac90 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サヒア | 作成日時:2017年9月2日 21時

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