36.奴良家 ページ41
私は鳥居を潜った瞬間に走り出す。
ここから徒歩で約20分の所にある奴良君の家。商店街を通ると少し近道だったりする。
も、うすぐ奴良君の家だ…！
……あ！もうみんないる。
「…あ！Aちゃん！」
私に気付いた家長さんが手を振りながら、こちらに振り返る。それにつられて他のメンバーも振り返り、私の存在を認識する。
辿り着いた時には息が切れており、何度も息を吸って吐いた。
「A君！遅いじゃないか！」
「ご…め、ん…。ね、寝坊しちゃって…っ」
「では！遅刻した罰としてこの妖怪クイズに答えて貰おう！」
清継ノートと書かれたものを手にし、それをパラパラとめくっていく。
「妖怪ク〜〜〜イズ第17問、次の内鳥を従えて飛ぶ火の妖怪は何？a.釣瓶火 b.ふらり火 c.姥火」
知るか。
でも、答えないと後が面倒。
適当でいっか。
「…んじゃ、Bで」
「おお！正解だよA君！流石だねえ！その調子で気合を入れ給え！」
「………」
ふふんと何処か得意げに笑う清継君に疲れている身体を刺激され、イラッとした。
「それにしても噂に違わぬボロ屋敷」
人の家をそんな風に言う馬鹿がいるなんてな…。
色々と疲れのせいか頭にきているので、刺激する様な言葉を発しないで欲しいと強く思う。
言葉遣いが荒いのはそのせいだ。
丁度その時、奴良君の家の門がギィィと音を経てて開いた。
そこからひょこりと現れたのは奴良君だ。
「ごめんごめん。遅くなっちゃって…」
「本当に遅いぞ奴良君！！さっさと案内し給え！」
「……耐えろ私」
「妖怪屋敷で妖怪会議だ！！」
「ちょっと清継君！奴良君に失礼だよ！」
「構わんよ！」
「……………我慢だ私」
清継君のせいでストレスで死にそう。
帰る時まで保つかな…。
すると庭の方から人間ではない何かの気配がする。けれど、視線を向けるが何もいない。
気のせいだろうと言い聞かせて、奴良君の後に続いた。
まさかその正体が妖怪なんて思っても見なかったけど。
＊＊＊
奴良君に案内された場所は本丸の広間と同じくらい広い部屋。
襖などの隙間から風が入り、ガタガタと不気味な音を経てる。
「…何か本当に出そう」
「リクオ君、こんな家に住んでんだね」
「いい雰囲気。それじゃ始めよう。今日は花開院さんに、プロの陰陽師の妖怪レクチャーを受けたいと思います…」
「はっ」
急な振りに驚きつつ、花開院さんは妖怪について話し始めた。
後に私の怒りが爆発するとは知らずに。
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奥山乃愛(プロフ) - 出来たら全員出してほしいです……無理せずに頑張ってくださいね！ (2022年12月24日 10時) (
レス) @page38 id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
サヒア - 牡丹さん» いえいえ、指摘して頂いて助かりました。ありがとうございます！ (2018年3月6日 1時) (レス) id: c08842489f (このIDを非表示/違反報告)
サヒア - CANさん» わかります！まんばは最高ですよね！ (2018年3月6日 1時) (レス) id: c08842489f (このIDを非表示/違反報告)
牡丹 - すごく面白いです！あと、29の呪いの人形が呪いの人気となってます。いきなり指摘して申し訳ありません (2018年2月13日 16時) (レス) id: f8ceff626c (このIDを非表示/違反報告)
CAN(プロフ) - 切国ほんっとにカッコイイし可愛い！流石我の初期刀だわ！← (2018年1月23日 2時) (レス) id: 851af0ac90 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サヒア | 作成日時：2017年9月2日 21時
