28.団体化 ページ31
あの後私は無事に花開院さんを職員室まで送り、そして今は朝のホームルーム。
普通に素直で可愛らしい子だったな。
何であんな映像が視えたんだろ。
花開院さん、只者じゃないのか…？
うんうんと唸るが、何も出て来ない頭に少々苛つく。
「実は皆に教えたい事があってな、うちのクラスに転校生が来る事になった。よし、入って来てくれ」
先生がそう言い、教室の扉が開いた先にはやはり花開院さんがそこに居た。
一瞬目が合い、軽く手を振ると少し嬉しそうに彼女は微笑んだ。
「京都から来ました。花開院と言います。フルネームは花開院ゆらです。どうぞよしなに…」
＊＊＊
嬉しい事に花開院さんの席は私の丁度右斜め前。
転校生が珍しいのか、彼女の周りには既に人集りが出来ていた。
よかった。これですぐに仲の良い子が出来るだろう。
…なのに、何で清継君が居るのかな？ん？
しかも隣だし。
「ねぇ清継君！前の話聞かせて！」
「旧校舎、本当に行ったんでしょ！？」
「そ、それは…」
「出たの？妖怪」
その言葉に清継君は言葉を詰まらせる。
「い…居なかったんだ。あそこには…」
「そーなのー？」
「なーんか期待外れー」
ざまぁと少し思ってしまう。
しかし、それで諦める清継君ではなかった事を私は忘れて居た。
「うぐっ…！し、しかし、待ってくれ。今度こそは！今度こそは辿り着く！！」
「そこはきっぱり諦めてくれ…」
ぼそりと呟いた。
そしてこの後、まさかの事態に。
「町内の怪奇蒐集マニアの友人から買い付けた『呪いの人形と日記』がある！あれを使って、必ずや自論を証明してみせる！！」
また変なの買って…。
いいな、金持ちって。私にもわけてくれないかな。
「その話…本当？それ、私も見たいんやけど」
「え、花開院さ…ん？」
途中で話に入り込んで来たのは花開院さんだった。
しかも彼女の目はキラキラと輝いて居る。
興味津々です、と丸分かり。
え。花開院さん、そっち系の子？
嘘だろ…。マジか。
「そっそぉーかい！？いやあ、嬉しいよ！分かってくれる人が居てくれて！」
「珍しいの？」
「そんな事はない！有志は他にも居るよ！ここに居る鳥居さんと巻さん、そしてAさんもそうだ！」
「え！？私ら！？」
「…は？」
そんな話、私知らない。
やめて花開院さん。そんな目で見ないで。
その後奴良君と家長さんも巻き込まれ、何故か団体化され、放課後清継君の家に行く事になってしまった。
厄日かよ…。
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奥山乃愛(プロフ) - 出来たら全員出してほしいです……無理せずに頑張ってくださいね！ (2022年12月24日 10時) (
レス) @page38 id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
サヒア - 牡丹さん» いえいえ、指摘して頂いて助かりました。ありがとうございます！ (2018年3月6日 1時) (レス) id: c08842489f (このIDを非表示/違反報告)
サヒア - CANさん» わかります！まんばは最高ですよね！ (2018年3月6日 1時) (レス) id: c08842489f (このIDを非表示/違反報告)
牡丹 - すごく面白いです！あと、29の呪いの人形が呪いの人気となってます。いきなり指摘して申し訳ありません (2018年2月13日 16時) (レス) id: f8ceff626c (このIDを非表示/違反報告)
CAN(プロフ) - 切国ほんっとにカッコイイし可愛い！流石我の初期刀だわ！← (2018年1月23日 2時) (レス) id: 851af0ac90 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サヒア | 作成日時：2017年9月2日 21時
