26.日常風景 ページ29
翌日、私は学校へと向かった。
皆は一昨日の事があったせいか、護衛として付いて行くなどと言い出した。
流石に目立つし、そこまでする必要はない気がする。
そして、私は逃げる様に学校へ来たのだった。
もう元気なんだけど…。
すると靴箱に見知った顔を見つける。
奴良君と家長さんだ。
「奴良君、家長さん。おはよう」
「おはよう…ってAさん！もう大丈夫なの？」
「大丈夫だよ。じゃないと学校なんて来ないし」
「よかったぁ。あんなに顔色悪かったから…。Aちゃんが元気になってよかった！」
ほっとした表情の二人を見て、やはり心配を掛けてしまったのだと反省する。
「二人共、心配掛けてごめん。もうあんな事が起こらない様に努力する」
「あ、謝らないでよ！」
「そうよ！あれはしょうがなかったんだから、気にする事ないよ」
「…ん、ありがと」
折角三人でほのぼのとしていたのに、二人の後ろにあのもじゃもじゃ頭が見えた。
あ、嫌な予感。
てか、何でそんな顔色悪いんだ？
「やぁ、君達…。ご無沙汰ぁあ…。あの時以来だねぇ…」
「き、清継君…？」
「君達…見たよねぇ！見たよねぇ！」
「な、何が…？」
「だから！あの時だよ！確かに居た筈なんだ…。旧校舎には…ボクが求めていた
…清継君って実際妖怪に会うと駄目なのか。
会えたら喜ぶと勝手に思ってた。
清継君は奴良君のフードを掴み、振り回す。
「なのに気が付いたら公園のベンチで寝てたんだ！奴良君！ねっ、見たよねー！妖怪ぃいいい！！」
「えぐう…ぐは…っし、知らないよぉ〜」
「清継君、そこまで。奴良君死ぬから」
私は清継君から奴良君の手を引き、離す。
横でゲホゲホと噎せる奴良君。
「そうだよ、Aさん！君は知らないだろうがねぇ、あの後妖怪に会った筈なんだよ！」
「…へぇ〜。大変だったんだねー」
「信じてないだろう！？」
「見てないし、何とも」
あの時実際私は妖怪と同じものに対峙してたし。いや、妖怪よりヤバいのか？
「不良と見間違えたんじゃないかしら？たむろしてた不良が脅かして来たんじゃない？」
誰かと後ろを振り向けば、及川さんと倉田君だった。
しかし、その二人を見た奴良君はかなり驚いた顔をしていた。何で居るの！？みたいな。
本当にここの生徒だったんだ。
と言うか奴良君、何をそんなに驚いてるんだ？
未だに薬研君が三人を警戒していた理由が分からないが、悪い人ではなさそうだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 409人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
奥山乃愛(プロフ) - 出来たら全員出してほしいです……無理せずに頑張ってくださいね！ (2022年12月24日 10時) (
レス) @page38 id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
サヒア - 牡丹さん» いえいえ、指摘して頂いて助かりました。ありがとうございます！ (2018年3月6日 1時) (レス) id: c08842489f (このIDを非表示/違反報告)
サヒア - CANさん» わかります！まんばは最高ですよね！ (2018年3月6日 1時) (レス) id: c08842489f (このIDを非表示/違反報告)
牡丹 - すごく面白いです！あと、29の呪いの人形が呪いの人気となってます。いきなり指摘して申し訳ありません (2018年2月13日 16時) (レス) id: f8ceff626c (このIDを非表示/違反報告)
CAN(プロフ) - 切国ほんっとにカッコイイし可愛い！流石我の初期刀だわ！← (2018年1月23日 2時) (レス) id: 851af0ac90 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：サヒア | 作成日時：2017年9月2日 21時
