side.奴良リクオ ページ23
Aさんと薬研君と別れた後、色々な事があった。
最後に入った食堂で妖怪に遭遇した事。
カナちゃん以外が気絶してしまった事。
遭遇した時に、及川氷麗さんと倉田君が雪女と青田坊であった事。
しかも、四年前からずっとボクのお供として側にいた事。
そして現在、気絶した清継君と島君をカナちゃんと近くの公園のベンチに寝かせている所だ。
因みに二人は旧校舎の見回りに行っている。
と言うか、そんな話聞いてない！
ボクは普通の人間として、平和に生きたいのに！
「ねえ、リクオ君…」
「カナちゃん？どうしたの？」
「Aちゃんと薬研君、大丈夫かなぁ…」
不安そうな声でカナちゃんはそう呟いた。
暫くの間、旧校舎の入り口で待っていたが中々二人はやって来ない。
仕方ないので、後は雪女達にお願いして、取り敢えず安全な場所にと公園に移動して来たのだ。
Aさん、薬研君…。
大丈夫かな…。妖怪に襲われてないといいけど。
「…だ、大丈夫だよ！きっと！」
「だといいんだけど…」
心配だ。かなり。
ちらりと旧校舎側を見ると、丁度そこにAさんを背負った薬研君が歩いていた。
「薬研君！Aさん！」
カナちゃんと薬研君に走って近寄る。
薬研君に背負われたAさんは意識を失っていた。
それを見たボクは顔から血の気が引いた。
「ああ、あんた達か」
「薬研君！Aさん怪我でもしたの！？」
「Aちゃん！」
「安心しろ。慣れない場所で気を張ってたんだろ。疲れて眠ってるだけだ」
慌てるボク達に薬研君は落ち着いた様子で、ボク達を宥める。
よく見ると言われた通り眠っているだけの様だ。
思わず止めていた息をふぅと吐き出す。
「そっかあ…。よかったぁ」
「心配してくれてありがとな。…さて、早く帰ってたい…Aを寝かせねえと」
それを聞いて、ボクは疑問と同時にモヤモヤと変な感情が心を満たした。
ずっと気になっていた事。
「…薬研君はAさんとどう言う関係なの？」
「ん？言っただろ。仲の良い知り合いだって」
そう言って笑う薬研君に、何故かそれだけではない気がした。
「うん…、じゃあ薬研君はAさんの事、どう思ってるの？」
「どう思ってるか？んー…護りたい、大切な人、だな」
「！…そ、うなんだ」
お似合いだと思った時、心が締め付けられるくらい痛かった。
そして何処かで悔しいと思った。
この感情は一体なんだろう…。
疑問を残したままAさん達と別れた。
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奥山乃愛(プロフ) - 出来たら全員出してほしいです……無理せずに頑張ってくださいね！ (2022年12月24日 10時) (
レス) @page38 id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
サヒア - 牡丹さん» いえいえ、指摘して頂いて助かりました。ありがとうございます！ (2018年3月6日 1時) (レス) id: c08842489f (このIDを非表示/違反報告)
サヒア - CANさん» わかります！まんばは最高ですよね！ (2018年3月6日 1時) (レス) id: c08842489f (このIDを非表示/違反報告)
牡丹 - すごく面白いです！あと、29の呪いの人形が呪いの人気となってます。いきなり指摘して申し訳ありません (2018年2月13日 16時) (レス) id: f8ceff626c (このIDを非表示/違反報告)
CAN(プロフ) - 切国ほんっとにカッコイイし可愛い！流石我の初期刀だわ！← (2018年1月23日 2時) (レス) id: 851af0ac90 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サヒア | 作成日時：2017年9月2日 21時
