猗窩座になってるなんで【煉獄杏寿郎】

35 猫になる ページ33

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煉獄が寝床で横になっていた。前にちょこんと座ると、自身の布団をめくり上げる

これは…入っていいの？


「どうした、今日はいいのか？」


え、今日は？ って？

猗窩座さん！いつも一緒に寝てたの⁉︎

ずるいな羨ましいな、と思いつつも自分もちゃっかり布団に入る

煉獄さんの匂いだ。めり込むぐらいに密着して密着する


やばいやばいやばやばやべぇー

こんなに
くっついていいのか！ いい。ありがとう

頭おかしくなったところで

かまって欲しくて尻尾を顔に当てた。頬に近づきすりすりする。すべすべだ！

猫になり猗窩座の時よりさらに大胆になった

すりすりを続ける。くすぐったくないのかな

それでも寝る態勢なので、胸に乗り肉球を口に当てる。唇ぷわぷわ！

何回も口に当ててると、パチリと目が開いた


「ふっ、寝むれないぞ、遊んで欲しいのか」


指で首のところをゴロゴロ撫でられる


撫でられて…っ！ しぬ、死んでしまうぞ、杏寿郎！

顔近いなあ、ぷわぷわの唇が目の前にあって。これは頂いてもいいのだろうか⁉︎



ぽむっ


なんの前ぶれもなく猗窩座に戻った
同時に、体が反転する

猗窩座に戻ったAを煉獄が瞬時に組み伏せた


｢上弦か！なぜここにいる⁉︎｣

｢どうしてでしょう！｣

｢猫になり変わってたのだろう！｣

｢状況の把握が早くて助かります！さすが｣

｢何を言ってる！そういう事ではない！｣


｢俺の理解の領域を、遥かに超える生命体だな｣

｢わたしも自分の理解を超えてます！｣

｢だいたい鬼の気配がしないのはどういう事だ｣


両手首をググッと締め、膝で太ももを押さえ込む
身動きできなくなったAの首に顔を埋め、耳の後辺りをスンとした


！！顔の横に顔がっっ！？髪当たってる！てか乗られてるーー


「鬼の匂いもしないな」


顔を起こした煉獄とラインが合う。鋭く燃えるような瞳に全部の血が逆流した


｢れ、煉獄さん、一旦離れてもらって…｣

｢なんだ、いつも君から近寄ってくるだろう｣


自分からは平気だが、煉獄にされると、退去命令！と脳が指令する


「なるほど。君は攻めに弱い鬼のようだ」

口角を薄く上げる
その顔がもう…っ！ナニカウマレタ


｢いいか、上弦の参。俺にこうされたくないなら俺に近寄るな｣


されたくない訳ではなくて。むしろされたい。けどされたらしぬ！と心の中で叫ぶ


掴んでた手をゆっくり離しAから離れた

転がるように自室へ戻る。顔が熱くてどうにかなりそうだった
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