48 杏寿郎0510 ページ48
「私だけなんかごめんね」
ほぼやえさんが仕上げた事を正直に言えば、そんな事は承知の上だと言われ
「千寿郎と一緒に絵も描いたんだけど、どうしても上手く描けなくて…
隊士の人たちからだって気の利いたプレゼントもらっただろうし…」
何をしても上手く出来ない自分に溜息が出る
「隊士からは受け取っていない」
ありがたい事だが貰ってもその後正直困る。お返しもしない。故に受け取るのは断っている。と言う
「千寿郎からは言うまでもなく嬉しい」
「ん。千寿郎からだったらなんでも嬉しい」
「その通りだ。同じだぞ」
テーブルに片肘をつき顔をこちらに向ける
「君から貰うものならなんでも嬉しい」
「…ぅ」
いつもこうやって嬉しい事を言ってくれるから、イチバンの笑顔になる
キラキラした瞳で笑うAを見据え、柔らかい桃色の頬を、指の背で撫でた
「君が生きて俺のそばにいる事こそが最高の贈り物だ」
さらりと告げられた言葉は、Aが千寿郎がいつも杏寿郎に思っている事で
それを自分に言ってくれていて…きっと千寿郎にも言っていて…
目頭がブワッとした後、涙の玉が零れた
「き、杏寿郎が…ここに…誕生の日を…
一緒に…祝える事…が…。。
涙が溢れ出て言葉に詰まるが、どうしても最後まで言いたい
手を伸ばし肩あたりの着流しをぎゅっと掴む
「い…生きて…生きて…
…ここに…居てくれてありがとう…
…お…お誕生日、おめでとう…」
気が付けば杏寿郎の胸に顔を埋めていて
優しく抱きしめられていて
「ありがとう。A」
ゆっくりと身体を離そうとするがくっついたままのA
泣き顔を見られたくない為しがみ付く
着流しを掴んで踏ん張った
「フ、猫みたいだな」
手を握られて着流しから剥がされて親指で涙を拭って
首の所をごろごろ撫でられると自然に顔が上を向く
「さて。君のその唇に触れてから眠りにつくとしよう」
ぐちゃぐちゃの顔が気になるけども
言われてするのは恥ずかしいけども
ドキドキしながら杏寿郎の唇が降りてくるのを待つ
「こいつも最高の贈り物だ」
優しくしっとり重なった
Aが帰り、床につく杏寿郎
中途半端に口付けた唇。その体は、男子細胞の仕組みに逆らえず、眠れる筈もなく
一度起き上がり水をかぶり素振りをしてから眠をとった
続く (更新停止中)
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りた(プロフ) - 結城さん» こちらの方も読んで頂きありがとうございます！とても嬉しいコメントを頂きありがとうございました！キュンキュンして頂けるように頑張りたいと思います！ (2021年12月6日 0時) (
レス) id: 758a244466 (このIDを非表示/違反報告)
結城(プロフ) - 1からやめられず一気読みしてしまいました！焦ったい2人の恋にキュンキュンでした…！ (2021年12月5日 5時) (レス) @page35 id: 3f7c57052f (このIDを非表示/違反報告)
りた(プロフ) - こんばんは！読んで頂きありがとうございます！こちらの方こそとても嬉しいコメントをありがとうございました！更新頑張りたいと思います！ (2021年12月3日 0時) (レス) id: 758a244466 (このIDを非表示/違反報告)
とらねこ(プロフ) - こんばんは。更新ずっと待ってました！ありがとうございます^ ^ (2021年12月2日 18時) (レス) id: 76483924bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りた | 作成日時：2021年8月23日 1時
