44 干しぶどう・呉服屋の娘 ページ44
季節限定の甘味を食べる為に、任務前に杏寿郎と町で待ち合わせる。あまり時間はないが食べたくてお願いした。合致した杏寿郎を見ると、大量の干しぶどうを抱えている
「君は干しぶどうは食べなかったな」
贔屓の乾物屋さんに貰ったらしい
「…現場に持ってくの？」
「干した物は体にいい！」
話聞いてない。どうするんだろう
あ、食べてる
「今から甘味だよ？」
「問題なし！うまい！」
「杏寿郎さん」
声をかけて来たのは共にご贔屓にしている呉服吉岡の娘、里帆。店の手伝いもしている
「こんにちは杏寿郎さん、Aさん」
「こんにちは」
さすが呉服屋の娘、いつもちゃんと季の柄の着物を、半襟もさらっときちんと着る
やはり手や腕に目がいってしまう
傷ないな…
輝くような艶肌を羨む
「使いの帰りか」
「はい。先日は千寿郎さんのお仕立てありがとうございました。とても似合っておいででした」
「うむ。千寿郎も気に入っている。ところで干しぶどうは好きか」
「はい、好きです。体にも良いですから」
「そのとおりだ！持っていくといい」
干しぶどうが入った包みを差し出す
「まあ、こんなにたくさん！いいのですか」
「我らはこれから任務ゆえ助かる！」
「嬉しい。では遠慮なく頂きますね」
受け取る時、手と手が触れた…
里帆さんの顔が赤らんでる
「君は好き嫌いはないのか」
「何でも食べます。食いしん坊です」
流れるように綺麗に笑う。この人も口に手を当てて笑う
「感心！日が暮れるぞ、気をつけて帰るように！」
「はい。ありがとうございます。また当店にお顔をお見せくださいね」
「うむ。千寿郎は育ち盛りですぐ小さくなる故、また世話になる」
「杏寿郎さんもお仕立てにいらして下さい」
「そうだな。また寄ろう！」
「是非、お待ちしております」
「Aさん、紫陽花の反物が入って来てますよ。また見にいらして下さい」
「ありがとう」
…モヤモヤする
杏寿郎が何だか楽しげに見えるのだ
二人が話してるのを見ると胸の中が薄く曇る
表情を見ただけで分かる
この人も杏寿郎の事好き
洋食屋の次は呉服屋…
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りた(プロフ) - 結城さん» こちらの方も読んで頂きありがとうございます！とても嬉しいコメントを頂きありがとうございました！キュンキュンして頂けるように頑張りたいと思います！ (2021年12月6日 0時) (
レス) id: 758a244466 (このIDを非表示/違反報告)
結城(プロフ) - 1からやめられず一気読みしてしまいました！焦ったい2人の恋にキュンキュンでした…！ (2021年12月5日 5時) (レス) @page35 id: 3f7c57052f (このIDを非表示/違反報告)
りた(プロフ) - こんばんは！読んで頂きありがとうございます！こちらの方こそとても嬉しいコメントをありがとうございました！更新頑張りたいと思います！ (2021年12月3日 0時) (レス) id: 758a244466 (このIDを非表示/違反報告)
とらねこ(プロフ) - こんばんは。更新ずっと待ってました！ありがとうございます^ ^ (2021年12月2日 18時) (レス) id: 76483924bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りた | 作成日時：2021年8月23日 1時
