18 正しい方向 ページ18
家に帰り和室の縁側でぼーとしていた
「起きてるか!」
杏寿郎が中庭に来た
「うん」
「沈んでるな」
「…」
「あの少年の呼吸は少し変わっている
磁気の呼吸、雷からの派生だ」
「初めて聞いた」
「生命体から流れる磁気から秘孔を感知する」
「君が身動き取れなかったのは
秘孔を押さえられていたのだろう
ゼロ地点で捉らえる、狂いなく」
「捕まえられなきゃいいのかな」
「まあ今の所はそう言う事だ」
「打ち合いはどうだろう」
「磁波が流れ刀が吸い付かれる
力のない君が打ち合えば思う壺だ」
「そ…か」
「A。勘違いするな。君の相手は鬼だ
彼ではない」
そう…だ
そうだった。私は鬼殺の剣士だ
「君より強い人間はいくらでもいる
敵わないと落ち込む必要などない
君が討伐する対象は鬼だ
忘れるな」
うなずく
「私は鬼狩りだった」
「うむ」
大きな手に頬が包まれる
優しい手が顔に触れると
ご褒美を貰ったようで嬉しい
いつもこやって沼から助け出してくれる
どんなに深くても救い上げてくれる
正しい方向に導いてくれる
「ここをどうした、赤いぞ」
「あ…別に、大丈夫…」
舐められた所を時々擦ってしまってた
何となく言いづらくて黙る
じっと見られる時間…
「どうにも出来なかったです、兄上」
「む」
また少し沈黙。今度は杏寿郎をじっと見る
「抱きしめてくれないの?」
「君は…」
「なに」
「いや、おいで」
───だんだんズルくなる
待っていた言葉に満面の笑顔で飛び込む
兄と呼べば腕の中に入れてくれる
妹のように振る舞えば
千寿郎のように抱きしめてくれる
ドキドキする心臓に困るのに
それでも妹になりすましこの中にいたい
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りた(プロフ) - 結城さん» こちらの方も読んで頂きありがとうございます!とても嬉しいコメントを頂きありがとうございました!キュンキュンして頂けるように頑張りたいと思います! (2021年12月6日 0時) (レス) id: 758a244466 (このIDを非表示/違反報告)
結城(プロフ) - 1からやめられず一気読みしてしまいました!焦ったい2人の恋にキュンキュンでした…! (2021年12月5日 5時) (レス) @page35 id: 3f7c57052f (このIDを非表示/違反報告)
りた(プロフ) - こんばんは!読んで頂きありがとうございます!こちらの方こそとても嬉しいコメントをありがとうございました!更新頑張りたいと思います! (2021年12月3日 0時) (レス) id: 758a244466 (このIDを非表示/違反報告)
とらねこ(プロフ) - こんばんは。更新ずっと待ってました!ありがとうございます^ ^ (2021年12月2日 18時) (レス) id: 76483924bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りた | 作成日時:2021年8月23日 1時