11 愛し傷痕と追記 ページ11
「李奈綺麗だったね…？」
「ああ」
Aがじっと見る
「また見たい？」
言い方を変えてきたが意味は同じだろう
後ろめたい事などない。ないが居心地が悪い
Aがじっと見ているからだろう
「李奈は確かに綺麗だった。だがそれだけだ
また見に行きたいとは思わない」
これ以上にない回答だと思ったのだが
「なんか冷たいね。言い方がキツい」
「……」
いったい俺はどう言えば良かったのだ
綺麗だった！
宇髄を誘ってまた行こうと思う！
これが正解だったのだろうか
考えても仕方のない事は考えるな
気を立て直し当初の予定を実行しよう
「A、君に…
「お店で働かないかって蜜璃ちゃんと言われた」
「なに働くつもりか！」
「ううん。それに無理かな、身体傷だらけだから…」
仕方のない事だと分かっているけど
傷痕残る肌が少し悲しい。。
出来たての腕の傷をじっと見る。
不意に大きな手がその傷を包む
「そんな悲しそうな顔をするな。
君の頑張ってるその傷を俺は愛おしく思う」
杏寿郎を見る
眉毛を下げ両方の口角を上げ優しく笑ってる
本当に優しく
「うん」
眉毛を下げ口角を上げ同じように笑う
乾いた唇が左右に引っ張られ切れそうになる
引き攣った唇を舌で舐めると
いつもの様に 赤くぷるっと潤った
「む、まずい」
「どしたの？」
「稽古をつけてやろう！」
「え、今？」
「竹刀を持て！いや、先に素振りだ、木刀を持て！」
「…これから任務…
「もたもたするな！」
「は…ぃ」人の話聞かない…
訳も分からず結構打ち込まれ任務前にヘトヘトになってしまったAだった
別日──────────
「俺に君の身体を見せてくれるだろうか」
「え、む、無理」
「む、見せてはくれないのか」
「うん」
「……」
「……」
なんで急にそんな事…？
見せろと言われて、どうぞ。なんておかしい
そのお願い自体オカシイ。
「では、誰になら見せれる」
「誰に？」
誰にって、人に見せれない…
「うーん、千寿郎になら…？」
「なに！千寿郎か！そうか千寿郎か」
腕を組み
「駄目だ、年が少し離れている」
「ダメかな、嫌がるよね…」
「駄目だな」
「そだね」
「俺ならいつでも見てやれるんだが」
「なんでっ」
振り出しに戻る
───「好きな人にしか見せられない」
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りた(プロフ) - 結城さん» こちらの方も読んで頂きありがとうございます！とても嬉しいコメントを頂きありがとうございました！キュンキュンして頂けるように頑張りたいと思います！ (2021年12月6日 0時) (
レス) id: 758a244466 (このIDを非表示/違反報告)
結城(プロフ) - 1からやめられず一気読みしてしまいました！焦ったい2人の恋にキュンキュンでした…！ (2021年12月5日 5時) (レス) @page35 id: 3f7c57052f (このIDを非表示/違反報告)
りた(プロフ) - こんばんは！読んで頂きありがとうございます！こちらの方こそとても嬉しいコメントをありがとうございました！更新頑張りたいと思います！ (2021年12月3日 0時) (レス) id: 758a244466 (このIDを非表示/違反報告)
とらねこ(プロフ) - こんばんは。更新ずっと待ってました！ありがとうございます^ ^ (2021年12月2日 18時) (レス) id: 76483924bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りた | 作成日時：2021年8月23日 1時
