今日:3 hit、昨日:2 hit、合計:85,636 hit
小|中|大
29 月光・杏/罠 ページ29
次は腕を見る
やはりな、左の方が傷が多い
おそらく肩も脚も身体の左側により傷を負っているだろう
精神的なものだ、厄介だな
修正する方法はあるのだが…
脚を見せるように言うと
「変態」と言われたのだが…心外だ
仕方がない、背中を見てやろう
「むー」
さっきからのそれはなんだ
ファサ
着物が下にずれ落ちる
露わになった背中が 目に入り 息を呑む
月の光が白い背中に反射し蒼く輝く
何かの罠のように妖しく光る
…む…う
「これは…まずい」
触れてしまえば それだけでは済まなくなる
目を閉じ、心を鎮める
着物を元通り肩までかけた
肌に触れないように
「塗ってくれないの?」
「胡蝶に塗ってもらえ」
「なんで」
「なんでもだ」
すまない。不甲斐なしだ
「むー」
だからそれはなんだ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
174人がお気に入り
174人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:りた | 作成日時:2021年4月18日 3時