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21 任務・アクロバティックと重積 ページ21

 


冬が終わり春になったが朝晩はまだ冷える


今も少し肌寒い

今日も怪我なく朝を迎える


炭次郎たちはどうしているだろう
無事でまた会いたい


煉獄邸の前を通り
その先にある自分の家を目指す



突然

屋敷の中から塀を超え

勢いよく飛び出す大きな赤いの


いきなり目の前に現れた杏寿郎

ビックリした

壁を飛び越えてきた



「帰ったか!」


前回と同じように煉獄邸に(いざな)われる


ケガはないか


前と同じ 顔から見てくる
肩を叩いてくる



怪我ない
痛い
叩くな


1人で騒ぐ



気にもとめず 肩をガシっと掴む
肩から上腕、前腕、手首へと移り
指の先まで押さえるように握ってくる



杏寿郎の少し高めの体温が
手から身体に伝わり
激しい運動に疲れた肉が骨が
ゆっくり解かれていく


あ 気持ちいい



「ふ、大人しくなったな (ほぐ)れたか」


冷えた身体があったまる



「身体の全てを解してやろう

 ここにおいで、俺の中」



手を引っ張られ、羽織りの中におさまる



杏寿郎の匂いに包まれた

炎の匂い、闘った後の…



なんでだろう、泣きそうになる。。



大きくて暖かいものに包まれて

心と身体が溶けてくる



そうなんだ、張り詰めていたんだ



鬼の頸を切る、その断末魔

この人たちの運命は自分で決まる

この人たちの命を守る責任

重圧に押し潰されそうに…




杏寿郎の胸に顔を押し当て

隊服をぎゅっと掴む



「泣いてるのか」


「泣いてない」



「かまわない

 気の済むまで泣くといい

 君が 泣き止むまで

 そばにいてやろう」




鍛え上がった逞ましい腕と

体温少し高めの暖かい身体が

全てを優しく包んでくれる




ずっと

泣き疲れて眠るまで



 

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設定タグ:鬼滅の刃 , 煉獄杏寿郎 , 炎柱   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:りた | 作成日時:2021年4月18日 3時

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