月とオレンジ 14

404 Fsaid 真実 ページ24

藤ヶ谷said






A「すみません//




こんなとこまで……」






ベッドに座ると深く息を吐いた







「いや、俺こそ。





ごめん…北山に申し訳ない。」








北山の名前にうつ向く



やっぱりダメだよな…この状況







彼女を置いて階段を降りる






お母さんに声をかけて家を出ようとしたとき







母「あ、藤ヶ谷君！こっちこっち！

はい、ビール♪」




キッチンに呼ばれて缶を差し出された






「あの…俺…」








母「最近どう？Aとはうまくいってる？

A、わがまま言ってない？」





…。







「わがまま…全然。

よく気がついてくれて、助かってます。」







職場での話







母「気がついてくれてって笑

なんだか他人行儀ね笑」








「そうですか？」






同僚だし







母「でも、初めてなの。」







初めて？







母「Aが男の子と付き合うの。」







付き合う…北山の話？






「そうなんですか。」







母「あ、Aから聞いてない？

また怒られちゃう//」






Aちゃんから…俺が






なんだろ…なんの話してんのかなって






てか、俺…Aちゃんのお母さんと

なんで面識があんの







母「ねぇ、この前はAが居たから

聞けなかったんだけど

Aのどこがよかったの？♪」






どこがよかった…




それってどういう…







母「あれ…付き合ってるのよね？Aと。」







え…






付き合ってる…俺が…Aちゃんと？




え…







『太輔』



断片的に蘇ってくる記憶









…でも、大事なところに靄がかかって

思い出せない





「はい。





…すみません…

ちょっと酔っちゃったかな。」






って、ごまかす








母「今日はおうちに帰るの？

実家が近くなんだっけ？」







「…はい。一応帰ろうかなと。」








母「そうよね。折角の規制だしね。


あんな娘だけど、これからもよろしくね。」





…。








「…こちらこそ。


じゃあ、そろそろ」







彼女の部屋に寄ってから帰ると伝えた

405 Fsaid真実→←403 Fsaid 彼女の家

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す