月とオレンジ 14

391 俺はお前を忘れない ページ11

ミツ「やばい…//

すっげードキドキする//」






そう言うみっくんの胸に右手を当てると

ドクンドクンって






私の心臓と同じか、それ以上に脈打っている






こんなみっくん見たことない//







いつも余裕で私を見下ろしてくるみっくんが

全然ペースをつかめてなくて…





そんなみっくんが愛しい







だから、両腕を首に回して

ねだるように今度は私から口づけた








すると唇を離さないまま

みっくんがついばむようなキスを降らせる







唇を割るとみっくんの舌が

奥へ奥へと入ってくる






「…ん…ん//」




思わず声をあげると







ミツ「やばい…俺、我慢できないかも//」






濡れる瞳が私を好きだと語りかけてくる







…私//



このまま…//






それでもいいって…






でも…私…







「私…汚ないよ…」







太輔との今までが頭を過ったから







ミツ「…汚ない？」








初めて男の人と付き合って

初めてキスして、初めて…






でも、太輔は…その間も咲良さんと…






だから、つまり…私は愛されていなかった






心の通わない相手と、私は…







ミツ「なんで…



こんなに綺麗なのに…」







そんな私を包みこむように

そっと首筋に顔を埋める








ミツ「大丈夫。



俺はお前を愛してる。」






…。









首筋を這う生暖かい感触に

ビクッて体が震えると







ミツ「…嫌？」






動きを止めたみっくんが耳元で




その問いかけに首を振る







ミツ「…じゃあ、怖い？」






俺とするの







「怖い…のかな…わからない。」







わからないけど…

なんかこのまま流されていってもいいのかな…

って








みっくんと向きあっていく…でも





みっくんも…また…








ミツ「忘れたりしないよ。






俺は絶対に、お前を忘れたりしない。」








みっくんの言葉が胸に突き刺さる







「絶対…絶対に





私から離れたりしないでね。」







みっくんの首に腕を回して抱き寄せた






ミツ「好きだよ。A…大好きだよ。」







優しく囁くと甘いキスがふってくる







優しくついばむように





何度も…何度も…





愛してるって…

392 同罪？→←390 愛しい人

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す