月とオレンジ 10

356 ki このままでいいの？ ページ9

北山said




宮田「でも

仲が良すぎて妬いちゃうよね？」





って、黙って話を聞いていた美紀に聞く







美紀「…うん//まぁ、ちょっとは//」







ニカ「ミツはさー、幼馴染みだからって

Aちゃんを構いすぎなんだよ。





もうすぐ結婚するんでしょ？




てか、Aちゃんだって

ガヤと付き合ってんだし。」






ねー？って、また美紀に







「だからー、俺らは

そんなんじゃないんだって！




別に男女の関係なんかじゃないし

変なこと言うな//」







って、言いながら

俺は思い出していた





『ファーストキスは

みっくんとって決めてたのに』







そう言ったAの寝顔にキス…

しそうになった








宮田「そうなのー？笑

幼馴染みって、どんなんなんだろー。」







ニカ「大きくなったら結婚しようね♪

とかの世界だと思ってた笑」







あいつによく無理やりやらされていた

結婚式ごっこ






…。







ニカ「え、ミツさんもその類い？笑」




からかうニカ






お前な、美紀の前で面倒なこと

言ってんじゃねーぞって

目で幅を効かせると







宮田「ニカ！」






ニカ「…ごめんなさい。」







って、小さくなるけど

すぐに「お前もだろ！」って







美紀を見るとふたりのやり取りを

微笑みながら見ている







でも、その横顔がすごく寂しい






…なんか、俺…






宮田ともう一件行くというニカたちと別れて

美紀とふたり駅まで歩く







美紀「研修って、宏光も手伝ってたんだね。」






この間、誉められて喜んでたとは言ったけど

俺が関わってるとは話していなかったから








「…うん。ブライダル扱うって言ってて

俺も同じ畑だったからさ。」








美紀「そっか…ブライダル。


ねぇ、今度の休み、式場見に行かない？



今度お義母さんに

会う前に決めておきたいし//」






遠慮がちに聞く






そうだな…まぁ、来週とか






「うん。分かった。」





そう答えるとパーっと表情が明るくなる






…愛されてんのな



なのに、俺は…






キュ


美紀が手を繋いできた







揺れる俺を繋ぎ止めようとするみたいに





…。







本当にこのままでいいのか







そんな気持ちを握りつぶすみたく

その手を強く握り返した

357 モヤモヤ→←355 ki 予定変更

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す