月とオレンジ 5

125 不良娘 ページ23

アパートの外階段を

上がろうとすると






「不良娘。」






階段上から投げ掛けられた暴言に上を向くと






「みっくん//」







みつ「なになになにー。





昨日、あんな夜中から

どこフラフラしてたんだー？



不良だなー。」







昨日のスーツ姿から一転

私服のみっくん






そういえばもうお昼近くだもんね








「不良って//

別に、友達のとこに泊まってただけだし//」






みつ「友達ねー。」




って言いながらゆっくり歩いて降りてくると

私の目の前まで来て立ち止まった








……え。な、何……//







私を上から下まで舐めるように見る







みつ「……男？」







「は！？//な、なんでよ！？//

お、女の子に決まってるじゃん！！//」







藤ヶ谷先輩の顔が頭に浮かびながらも

必死に隠そうとして、逆に不自然な私






みつ「昨日と同じ服。

シャワー浴びてないっしょ。


女の子の部屋なら借りるんじゃない？



……と、いうことは……男。


しかもまだ彼氏とかじゃない奴。」







……！//






恐ろしいぐらいのみっくんの推理力






みっくんって、こんなに勘が鋭かったっけ//







みつ「ふーん。

何？もうすぐくっつく感じ？




いや、でも付き合ってもない女の子

部屋に上げる奴とか……ろくな奴じゃないぞ？





やめておけ。」







見守るとかって言いながら

完全にいつものお節介お兄ちゃんだし//








「べ、別にくっつくとかじゃないし//




っていうか、藤ヶ谷先輩は

みっくんなんかよりずっと……」







あ//


ろくな奴じゃないなんて言うからつい//









みつ「……ふーん。

やっぱりお前らそういう関係なんだ。」






「そういうって//




別にそんな……

みっくんが思ってるような関係じゃ//」







みつ「俺が思ってるような関係って？」






え……//






なんとも気まずくて目を反らすと

そんな私を覗き込む







みつ「……やっちゃった？」






「は！？//何言ってんの！？//

そんなことあるわけないじゃん！//」








な、な、なんてことを！///

藤ヶ谷先輩に失礼すぎる//







みつ「ふーん。





部屋に上げておいて何もしないとか

どんだけお人好しなんだよ。藤ヶ谷。



あ、でもお前が相手じゃな。」






って、今度は妙に納得してるし

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