月とオレンジ 4

148 男なんだけどな ページ2

そういえば今まで

藤ヶ谷先輩のタイプなんて

聞いたことなかったから








藤「ん？んー。どうかな(笑)

分かんない(笑)」







って、笑う









藤「でも、相手が玉だから

安心して見てられるっていうか……。」







玉森君だから？








藤「玉ってなんか

面倒なこと嫌ーいとかって言いそうじゃん？





ふたりで部屋に居ても安全だろうなって(笑)」








確かに







玉森君が勢いでとか……

萌ちゃんの勢いに流されてとか無さそう








うん





でも、あれは無防備すぎるけど






ベッドで寝てたふたり







無防備……なのはどっちだ？って

なるぐらい玉森君が

萌ちゃんに迫るなんて考えられなかった








でもそれは








「……藤ヶ谷先輩もじゃないですか//






安全って言うとなんか変だけど//

ジェントルマンだから//」








言葉あってる？ってなりながら言う







藤「ジェントルマン？(笑)」






初めて言われたーって笑う








藤「そっかー。俺も安全なのね。

へー。」








って、ベッドの上でゴロンと体勢を変えると

うつ伏せになって気だるそうにこちらを見る







……。




……。








へ？//








ヤバイ//色気がだだもれ……//






さすが藤ヶ谷先輩//






無造作に乱れる髪と虚ろな視線







藤「俺も一応男なんだけどな。」






……///








あれ……今さらだけど





先輩、なんか酔ってる？//って






そんな目で見つめられたら//





心臓がバクバク音をたてる









どう反応していいのか分からなくて

目が泳ぐ私に








藤「なんちゃって(笑)

嘘嘘(笑)



大丈夫。何もしないから」








変なこと言ってごめんねって

イタズラに笑う








いつもの先輩に戻ってホッとするけど

その笑顔もまたたまらない//







コロコロ変わる先輩の表情に

気持ちがついてかないよ//








こりゃ、みんな虜になるわ//








藤「あ、そういえば

北山とは仲直りできた？」








私と向かい合わせになるように

ベッドの上に座り直した








「はい//仲直り……。ちゃんと話せました。」







みっくんとのやりとりを簡単に伝えた









「やっぱり、私がいけなかったのかも

しれません。






みっくんが心配してくれてるの

分かってたのに

むきになったりして言い返したから。」







穏やかに私の話に耳を傾けてくれる先輩

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