1087 ミルクティー ページ38
静まりかえった室内
もうみんな寝たのかな……
部屋に戻ろうとしたとき
隣の部屋から良亮君が出てきた
良亮「おぉ！……びっくりしたー。
あれ、今帰り？」
私を見て驚いた様子だ
「うん……。」
良亮「もしかして、一人で店閉めてた？
ごめん、ごめん。
遥香が大丈夫とかって言ってんの
怪しいな〜って、思ってたわ。
悪い。」
そっか……遥香ちゃん、良亮君と……
嬉しそうだったもんな
遥香ちゃんの気持ち……
なんか、私とは正反対で、すごく惨めになる
「大丈夫。
１ヶ月ありがとね。」
そう言って、部屋に戻ろうとしたとき
良亮「ねぇ……」
腕を引かれた
良亮「藤ヶ谷君と……話した……んだよね。」
「……あ、うん。
ほら、良亮君も言ってたじゃん？
話した方がいい……って。
仕事終わったら、たまたま太輔に会って……」
良亮「たまたま……。」
「うん。で、ちゃんと話したよ。
ちゃんと話して、終わりにした。
やっぱり、本当だったんだね。プロポーズ。
……。
……幸せになれるといいな。」
……葵さんと
何事もなかったように……冷静を装って
装って……我慢して
大丈夫……大丈夫って言い聞かせるけど
良亮「あ、いや……ちょ……」
周りを気にして慌てた様子で
私を自分の部屋に招き入れた
良亮「……大丈夫？」
そう聞くのは、私が泣いていたから
「ごめん……」
止めどなく溢れる涙
差し出してくれたハンカチを
ぎゅって必死に自分を落ち着かせる
そんな私をそっと座らせると
彼は何も言わず部屋を出ていった
数分後、少し気持ちを取り戻したところへ
飲み物を持って戻って来た
良亮「はい。好きだっていってたでしょ？」
蓋を開けて差し出したのはミルクティーの缶
昨日も……
まるで私を戒めるみたいに
チョコンとテーブルに乗っかている
良亮「……飲まないの？」
手をつけようとしない私に言った
「……うん。ありがとう。」
そう言って口に含むと
優しい甘さが口の中に広がった
1088 気持ちの行き先→←1086 Fsaid ありがとう
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 975人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
もも(プロフ) - いちごさん» コメントありがとうございます☆ベタですが、みんなハッピーエンドがいちばんいいですよね♪応援ありがとうございます☆ (2018年5月20日 19時) (
レス) id: d5c8d33727 (このIDを非表示/違反報告)
いちご - 太輔と幸せになって欲しい一方で、優しすぎる玉ちゃんにも幸せになって欲しい(;_;)続きが気になって毎日開いてます。応援してます(^^) (2018年5月20日 18時) (レス) id: c8e91a285f (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - はるさん» コメントありがとうございます☆太輔とのハッピーエンド、見たいですよね☆太輔の優しい嘘が主人公ちゃんに届く日がきますように(*´ω｀*) (2018年5月18日 10時) (レス) id: d5c8d33727 (このIDを非表示/違反報告)
はる - 太輔以外のエンディングが想像つかなくなってきました！太輔とのハッピーエンドをぜひ見たいです(*^^*) (2018年5月18日 0時) (レス) id: 4f50f01176 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 奈津実さん» いつもありがとうございます☆そうですよね(^^;お話の中ぐらい、ベタですがハッピーエンドで……と思いますよね(^^;エンディングは頭の中ではなんとなくできているのですが、執筆がまだまだ追い付いていない感じです。みんな幸せに……なれますように(*´-`) (2018年5月17日 10時) (レス) id: d5c8d33727 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：もも
| 作成日時：2018年5月5日 9時
