月とオレンジ 2

76 ダメだから ページ28

終電間近

そろそろ帰ろうとなり店を出た







みつ「ほら、帰るぞ。」






ほろ酔いの美紀さんに肩をかしながら

当たり前のようにみっくんが私の腕をとった







「え、待ってよ//」





さっき喧嘩みたくなっちゃったし









それに美紀さんはきっと

みっくんと二人になりたがってる








そんなの簡単に分かるよ






だって……私も同じだから








さっき変な感じになっちゃったのも

ちゃんと仲直りしたい







でも、さっきの話聞いて

一緒に帰れるほど私は図太くない







二階堂「あ、じゃあ、俺と帰ろうよ♪」








玉森君にもたれながら上機嫌な二階堂さん

だいぶできあがってる






ふと宮田先輩の顔が浮かんだ




大丈夫だったかな……藤ヶ谷先輩






あれ、さっき連絡来てたような









二階堂「それとも来る？俺んち♪」







「え！？//いや、それは//」








玉「二階堂。」







玉森君がやめろよーって

絡んでいこうとしたとき








みつ「それはダメ。」





彼を遮ってきっぱり





二階堂「えー。なんでよー。」









みつ「ダメに決まってんだろ。





こんな時間に男とふたりとか。

ましてや家とか、絶対ダメだから。」







きっぱり断るみっくんに







二階堂「なんでみつさんが決めるんだよー。

彼氏でもないのに！」






その反論に思わず隣の美紀さんに目がいく








みつ「いーから。





言っとくけどな、二階堂。

こいつだけはダメだから。」







不覚にも嬉しいって

気持ちが舞い上がりそうになる








みっくんがこんな風に言うのは

お母さんに頼まれたから……ただそれだけなのに







二階堂「はぁ？なんでだよー。」









みつ「なんでも。




ほら、行くぞ。」







って腕をひく








本当、まるで彼氏のように






彼氏でもないのに







っていうか、さっきまで怒ってたし







なんだったら今だって、やっぱり不機嫌









「みっくん！


私、もう子どもじゃないし//

一人で帰れるよ」







美紀さんに悪い








みつ「なんで隣なのに別々に帰るんだよ。

それこそ、不自然だろ。





てか、前もやったしこのくだり。」






うんざりするように言ったみっくんの言葉に

大きく反応したのは玉森君と二階堂さん








玉「え！？」







二階堂「隣って！？

隣の部屋に住んでんの！？」

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