822 前を向こう ページ19
うち上がっては
消えていく花火を
見ながら
私はずっと太輔のことばかり
考えていた
いつか見たこの花火を、今頃……葵さんと
そんなことを考えながら
必死に自分に言い聞かせた
……仕方ないって
……諦めるしかないって……
自分に言い聞かせるように吐き出す言葉を
玉森さんはただ黙って聞いてくれていた
『……好きだよ』
『……前を向けるその日まで俺が傍に居る。
……居てもいい？』
そう言ってくれる玉森さんに
胸が熱くなって、思わず泣きそうになった
だって、太輔のこと平気で話してる私は
彼にとってすごく残酷な奴なはずだから
なのに、玉森さんはいつだって
そんな私を優しく見守ってくれる
だから……前を向こう
いつか、ちゃんと……
一人で立って歩けるようにって
また強く思うことができた
玉「じゃあ、おやすみ。」
マンションの前まで送ってくれると
いつもと変わらない笑顔を見せてくれた
その笑顔にまたホッとする
玉「あ、明日……とうとう最後だね。
衣装の打ち合わせ。」
あ、そうだ……明日
衣装の仕事はすごく楽しい
やりがいも感じる
でも……その衣装チームには……太輔が……
前を向く……そう決めても、まだすごく辛い
玉森「大丈夫。……俺が居るよ。」
私の気持ち……見透かしてる
玉「……気まずかったら
俺が隠してあげるし！」
……？
玉「Aちゃん、小さいし……
俺、大きいし！
……ね？」
変なことなんて言ってないよ！って
えっへん顔
あ……そういう……物理的なことか(笑)
いつもの可愛い玉森さんに気持ちが和らいだ
玉森「じゃあ、……完成品見るの
楽しみにしてるわ。」
ニッコリ笑うと
バイバーイって手を振った
お礼を言ってから、エントランスまで歩く
振り向くと、またバイバーイって
子供みたく手を振っている
その姿に思わず笑ってしまった
私には仕事がある
いつも支えてくれる優しい友達だっている
だから……私は……前を向いて歩くんだ
ほら……
携帯を開くと、彩からも何度も着信があった
きっと太輔の昼間の会見を見て
心配して電話くれたんだ
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もも(プロフ) - ゆなさん» いつもありがとうございます☆色んな人が絡んでしまってますからね(^^;現実だとしたら、こんな思いをしてまで想い続けるというのは無さそうです(TT)辛い展開ばかりですが、気が向いたらお付き合いくださいね( ノД`)… (2018年3月6日 7時) (
レス) id: d5c8d33727 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - この話での横尾さんの気持ちも考えると涙が止まりませんね。ヒロインちゃんに太輔のことを頼んだ横尾さんとしては少なからず罪悪感があるんじゃないか…とか。各々で辛い気持ちがあるかと思うと小説とわかっていても辛いですね。。。ももさんのお話すごいです。 (2018年3月6日 0時) (レス) id: 8abb1e480e (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - Sayakaさん» いつもありがとうございます☆いつか太輔の嘘を知るときが来ると思いますが、少し先になりそうです(^^;とても可哀想な展開ですが３人の関係をこれからも見守ってくださいね(^w^) (2018年2月27日 6時) (レス) id: d5c8d33727 (このIDを非表示/違反報告)
Sayaka(プロフ) - 太輔くんとお別れしちゃいましたね(T_T)主ちゃんは、いつか太輔くんの嘘を知ることになるのかな…。何か主ちゃん、みんなの前からいなくなりそうな気がしますが…(>_<)毎日の更新楽しみにしてます！ (2018年2月27日 1時) (レス) id: 4c4ca0ea7e (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - まゆさん» コメントありがとうございます☆励ましの言葉、嬉しいです！下書きしていたときは自分一人だけの世界だったので何の躊躇もなかったのですが、今日アップルするときに考えてしまいました(。´Д⊂)優しいお言葉……これからも楽しく書けたらなと思っています(*´-`) (2018年2月25日 18時) (レス) id: d5c8d33727 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もも
| 作成日時：2018年2月15日 8時
