嘘つきな僕ら 4

146 飲まない？ ページ3

それから少しした５月頭

世間はゴールデンウィーク







でもアパレルに勤めている私は

そんな今がかきいれ時

休みなんて取れなかった








ゴールデンウィークもラスト一日

5連勤、最終日。

閉店まであと一時間をきっていた








ふー。やっと終われる。明日は休み。







そう思って接客さしながら店の片付けを

少しずつ始めた






チリンチリン


ドアが開く音






お客さん……あ








愛「Aちゃん！」







……！






愛ちゃんだ！








会うのはあのクラブの日以来だった









玉森さんを家にあげてしまったことを

思い出すと少しだけ気まずく思えた









だって、玉森さんも太輔も気にしない

みたいだったけど、

女の子はやっぱり気になると思ったから









「愛ちゃん！びっくりしたー！」







いつものように振る舞う









あえて言う必要はないよね

玉森さんから聞いてるかもしれないし








愛「今ね仕事終わりで

たまたまスタイリストさんと帰りが

一緒だったんだけど、

このお店いいよーって言われて……

見たらAちゃんが居るんだもん！

びっくりして来ちゃった♪」







お店の中を見回しながら言う








愛「ここ男女あるんだね！

私の衣装かわいい系ばっかりだから

なかなか着たことないけど。」








シンプルなうちの服

愛ちゃんのイメージとは違うかな









愛「でも、たまにはこういうのもいいなー♪

Aちゃんみたいに

大人っぽくしてみたい♪」







そう言いながら黒のパンツを手にとった







「愛ちゃんがイメチェンしたら

玉森さんもきっとドキドキしちゃうね！」








玉森さんはシンプルな服が好きだって

何かで見たから、大好きな彼女が

こんな服着たりしたらきっと骨抜きだ(笑)








彼の顔を想像すると

なんだかニヤニヤしてしまう








愛「あ、ねぇ！もうすぐお仕事終わる？？

よかったら一緒に飲まない！？」









え……愛ちゃんと彩と……というのはあったけど

二人で……はなかったから少し緊張かも









愛「安井食堂に行くつもりだったんだけど♪

一緒に行かない？♪」








安井食堂……安井君のおうち？

二人で約束してたの？

……玉森さんはいいのかな……

なんて、彼を部屋にあげておきながら

自分のことは棚にあげて思う

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