嘘つきな僕ら 4

156 それだけでいい ページ13

玉森さんが冗談で元気づけようと

してくれてるのに

私の返しはただの大真面目で……

調子に乗ってるようにすら思えるだろう









玉「いやいや(笑)あ、でも感じてた感じてた！

運命。




ドームの外でAちゃんに見つけたとき

神様に言われたんだと思ったの。

この子をガヤに会わせなさいって。」









「わたしのこと……覚えててくれたんですか？」








一瞬目に入っただけなのに









玉「うーん。まーギリギリ？(笑)

かばんの団扇がチラッと見えて

思い出したの。」







少し照れ臭そうに笑った


そうだったんだ……








玉「余計なこと……しちゃったかな……。」







太輔に会わせてくれたこと？







「してないです！

玉森さんが会わせてくれて……

本当に本当に感謝してます」






首を大きく横に振る






余計なこと……なんて言われて改めて気づく

太輔に出会えたことがどれ程すごいことかって

そう思うと……太輔の側に居られる……

ただそれだけでいいような気がしてくる





きっと……それだけでいいんだ









「玉森さん……私を太輔に会わせてくれて

ありがとうございました。

玉森さんが居なかたら

今の私たちはないですもんね。

玉森さんのおかげです。」








今、こうやって悩めるのも……

太輔と居られるのも全部、玉森さんのおかげ








玉「そんな……たいそうなことしてないし(笑)」







困ったように笑う









「玉森さんに話聞いてもらったら

なんか少し元気になりました」








太輔をもっともっと独り占めしたいって

思ってたのが……

太輔と出会えた奇跡に

感謝しなくちゃいけないって思えてきた









玉「そっか。よかった。

俺の秘密の場所教えた甲斐があったよ(笑)」








「……お気に入りの場所、パート2ですね。」








玉「Aちゃんは本当に仕方ないねー(笑)

特別だよ？」







そう言ってまた優しく笑った







玉森さんはいつもすごくさりげなく

優しくしてくれる







困ってたり悩んでたりすると

現れる私のヒーロー







そしてただなんとなくそばにいて

玉ちゃん特有のほんわかな空気で

気持ちを和ませてくれる人








太輔に出会えたことと同じぐらい

玉森さんに出会えたことも

奇跡のようなことなんだよね

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