126 Fsaid 大切にしてあげて ページ32
太輔said
どういう意味かと聞いてみた
彩「あ、そうです。
付き合ってはないんですけど……
大学時代に好きな先輩がいたんですよ。
仲良くしてもらってたんだけど
その先輩には本命の彼女が居たんです。
それを知って会わなくなったんですけど……
実はそのあと私、その先輩に
話聞いたことがあって……
その人が言ってたんです。
Aと仲良くしてたのは
決して遊びのつもりじゃなかった。
Aの存在にすごく救われてたって。
彼女とうまくいってなかった
みたいなんですけど、結局は元サヤに戻って。
Aがもしも、もっと自分を
必要としてくれてたら……
結果は違ったかもって言ってました。」
へーそんなことあったんだ……
彩「でも、そんな最低男とは
付き合わなくて正解です！
言ってることもやってることも
メチャクチャだもん！」
まるで自分のことのようにプンプンしている
すげー大事にされてんだって感心すると
同時に彩ちゃんの存在に少しビビった(笑)
彩「藤ヶ谷さんは大切にして
あげてくださいね。Aのこと。
あの子、きっと藤ヶ谷さんのこと
すごくすごく好きだから。」
バックミラー越しに彩ちゃんと目が合う
「分かりました。」
彼女の真剣な眼差しにそう返した
彩ちゃんを下ろした帰り道
ふと、さっきの会話を思い出す
当たり前だけどAも誰かの大切な人なんだ
そう思うと、なんか少し……
自分の中に思うことがあった
てか、モテてたんだ
確かに……愛のグループにも
いそうなビジュアルだもんな
なんて彼女を思い出したりした
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作者名：もも
| 作成日時：2017年6月20日 14時
