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124 嘘つきな僕ら ページ30
玉森said
自分の香りを愛以外の誰かに貸したのは
初めてだった
今思えばあれは
……ただの思い付き……じゃなかったかも
きっとあのときの俺は君があいつの香りに
包まれて幸せそうにしているのが
気にくわなかったんだ
それはきっと、君をもてあそぶあいつへの
嫌悪感……君への同情
ただそれだけ
でも本当は……俺はきっと無意識に
君を守りたかったんだと思う
だけど君は俺が思っているより
ずっとずっと強かった
だって君はきっと気づいてたんだよね……
あのとき、どうしてあいつが
あの香りをくれなかったのか
あの香りが誰のものなのか
そして、その人が
あいつの特別な人だってことも……
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作者名：もも
| 作成日時：2017年6月20日 14時
