124 Tsaid 好きな人 ページ29
玉森said
あれ？なんか俺、また緊張してきたかも
Aちゃんがかしこまったりするからだ
「匂い……気持ち悪くない？」
とりあえず話しかけた
すると、恥ずかしそうにうつ向いていた
彼女が話し出した
A「いえ。
でも、なんか……
すごく贅沢な香りになりました//
太輔と玉森さんが二人とも傍に
居てくれてるような……。
安心できる香りなのにドキドキもして……///
なんか……すごく……///」
すごく？
A「……幸せな香り」
幸せな……
A「なんか……好きな人の香りがする///」
少し照れながら嬉しそうに笑った
……。
……。
彼女の髪が揺れると、フワっと香る香りが
ガヤのものなのか……俺のものなのか……
好きな人……ガヤを指しているその言葉に
不覚にもドキッとしてしまった
それから彼女をマンションに送り
自分のマンションへ
地下駐車場に車を停めた
彼女の座っていたシートに残る香り……
ガヤ『俺が２番目に好きな香りなの……』
A『好きな人の香りがする』
ガヤ『一番にしたらちょっと重いかな……』
A『大好きです』
その香りは自然とガヤと彼女の言葉を
思い出させた
そして感じる二人の気持ちの温度差
……どうか穏便に……どうか
そんな風に願わずにはいられない俺は
いつからこんなにお節介に
なってしまったんだろう
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作者名：もも
| 作成日時：2017年6月20日 14時
