611 さよなら？ ページ28
「…どうしたの？」
彼を振り返る
太「ごめん。…さっきの…俺じゃないんだ。」
ん？って
太「さっきのサプライズ。
俺…忙しくて…」
「…でも、スタッフさんがご新郎様からって。」
太「…うん。でも、俺じゃない。」
どういうこと？って頭を巡らせる
太「さっき…会場に入るとき
ここで会ったんだ。北山に。」
…。
「みっくん？え、なんで…」
なんでこんなとこでみっくんに…
そう考えて、ハッとした
あの映像…今日のものだけじゃなくて
前に見たパンフレットも
あの時の映像も
もしかして…
太輔「きっと北山だと思う。」
そうだ…さっき何かひっかかったのは
『一口ちょうだい！』
アイスクリーム
よくしていたやり取り
…。
太輔「まださ、居るんじゃないかな。
ここに。」
仕事してるんじゃないかって
「うん…でも
お礼は後で電話するから大丈夫だよ。」
…。
…。
太輔「…そうじゃなくて…」
ん？
太輔「北山んとこでしょ。
あの日…泊まったの」
『友だちが熱出しちゃって』
…。
「…知ってたんだ。
黙っててごめん。
みっくん、すごく高熱で
一人にしておけなくて。」
…。
太輔「…それだけ？」
不安で一杯って表情で私を見る
「え…」
太輔「ごめん。ずっと…気づかないふりしてた。
Aの気持ち。」
私の気持ち…
太輔「本当は…誰が好き？」
「太輔…何言ってるの…私は
太輔と結婚するんだよ？」
結婚するって決めた
…。
太輔「…うん。
あのとき…Aが結婚するって
言ってくれて、本当に嬉しかった。
だからこそ…このまま結婚できない。」
できないって…
戸惑う私の左手に触れると
ゆっくりと指輪を外す
「なんで…」
太輔「俺、Aが好き。
大好き。だから、分かっちゃうんだよね。
誰を想ってるか。
誰を想ってきたのか。」
誰を想ってきたのか
「ちょっと待って…私はもう…」
太輔「俺が嫌なんだ。」
強い口調で言いきった
太輔「どんなAも好き。
どんなAも受け入れられる。
そう思ってたけど…
もしも、北山に気持ちを残してるなら
俺はAと結婚できない。」
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りなりーぬ(プロフ) - 自分に照らし合わせてとても切なく苦しかったけど主人公ちゃんの本当の幸せが見つかって私も幸せな気持ちになりました。とってもいい作品でした。完結お疲れ様でした。そしてありがとうございました！ (2020年8月10日 1時) (
レス) id: 5584ae604c (このIDを非表示/違反報告)
ちぃとも(プロフ) - とても素敵なお話ありがとうございました。 (2020年5月26日 10時) (レス) id: 94802b8b46 (このIDを非表示/違反報告)
ayanoxx(プロフ) - 毎日楽しみにしていた月とオレンジが終わってしまって少し寂しいです、、（ ; ; ）とても素敵な作品でした。ありがとうございました！ (2020年5月26日 0時) (レス) id: 2f259a90a1 (このIDを非表示/違反報告)
らら - 毎日寝る前に読むのを楽しみにしていました！本当に良い作品をありがとうございました！ (2020年5月25日 23時) (レス) id: 9256046d8f (このIDを非表示/違反報告)
ミリア(プロフ) - 完結お疲れ様でした。主人公ちゃんが幸せになれて良かったです。 (2020年5月25日 23時) (レス) id: f32e14bd58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もも
| 作成日時：2020年5月19日 10時
