9 オフィス ページ10
萌「あの先輩
かっこよかったね♪
えっと……広報部の……」
ファーストフード店でお昼を食べながら
萌ちゃんが話し出した
「藤ヶ谷先輩？」
萌「そうそう！なんか珍しい苗字だよね。」
かっこいい……か
昔かっこよかった人は
今もやっぱりかっこいいんだよね
って、頭に浮かぶのはみっくんの姿
あんなにチヤホヤされていた高校時代を
思うと、今も会社では人気あるんだろうな
今だけじゃない……私の知らない大学時代もか
だって、あんなに綺麗な彼女さん
つくっちゃうぐらいだし
大学を出たみっくんは２年前に
私とは別の企業に就職していた
そこを目指したい……なんて
気持ちが無かったわけじゃないけれど
ここに採用されたのも何かの縁
みっくんのいる東京に暮らすことが
できるだけで充分だった
当時はそう思っていたけど
まさか隣の部屋に住めるなんて……
願ったり叶ったりだった
萌「Aちゃん？」
無意識のうちに回想にふける
私を不思議そうに見つめている
「あ、ごめん//そうだよね。
あまり聞かない苗字//」
藤ヶ谷先輩と高校が一緒だった
そう話そうかと思ったけれど
一方的に知っていただけで
知り合いでもなかったのだから……と
あえては口にしなかった
午後の始業時間に間に合うように
会社に着いた私たちは、緊張しながら
広報部のフロアに降り立った
面接のときも思ったけれど、高いビルに
広すぎる程のフロアが
地方出身の私の緊張を煽る
部長の前に通されると、私たちの他にも
ふたり程の新入社員らしき人たちが立っていた
男性ふたり組み
一人は多分私たちと同年代で
もう一人は中途採用だろうか
30代といったところだ
部長に挨拶を済ませると
広報部のメンバーを集めて
私たちを紹介してくれた
30人程の男女は、20代から50代
もしくは60代まで幅広い年齢層の人たちがいた
「本日より広報部に配属されました
新入社員のAと申します。
一生懸命頑張りますので、ご指導の程
よろしくお願い致します。」
新入社員の自己紹介
手に汗にぎるような……とにかく
緊張でいっぱいだった
幸いにも、部署内は和やかな雰囲気で
みなさんが拍手であたたかく迎えてくれた
ことに、少しだけホッとしていた
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もも(プロフ) - ミィさん» コメントありがとうございます☆そう言って頂けてとても嬉しいです(^^)私自身が切ないのが好きで…現実にはきついですが、物語なので(￣∇￣*)ゞこれからも気長にお付き合いください(*^^*) (2019年5月6日 21時) (
レス) id: 0e833b3ebd (このIDを非表示/違反報告)
ミィ(プロフ) - 新作、嬉しいです。ももさんの作品は切ないものが多いですが、とても大好きです。今回は最初からもう、切なくて・・・今後も楽しみにしていますね。 (2019年5月6日 17時) (レス) id: 1dbee522b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もも
| 作成日時：2019年5月5日 0時
