47 お前 ページ48
もう絶対に
気づかれたくなくて
小さく小さく体を丸めて
気配を消すことに努めた
みつ「あー、藤ヶ谷。」
美紀「そう!藤ヶ谷さん!
って、あれ?
宏光、藤ヶ谷さんと知り合いなの?」
みつ「高校の同級生。
高3のとき、同じクラスだった。」
美紀「あ、そうだったんだ!
あ、もしかしてあの人?
高校時代、宏光のシンメって
呼ばれててすっごいモテたっていう!」
みつ「声がでかいから。
てか、そんな話したか?」
って、テンションの高い美紀さんに
少し気だるそうなみっくん
美紀「うん♪
この前、玉ちゃんたちと
遊んだときに聞いた♪」
玉ちゃん……
美紀さんが言う玉ちゃんは多分……
玉森君のことで
彼は高校時代、私の学年に居た男の子で
高校3年間まさかの同じクラスだった子
高校時代はみっくんと同じサッカー部で
彼もまた自由奔放なキャラクターと
モデルの様な容姿が相まって
学年では一番モテると言われていた
つまり、玉森君はみっくんにとって
とても仲の良い後輩
玉森君とも一緒に遊んだりしてるんだ
私は彼とはずっとクラスが同じだったけれど
それほど親交があるわけじゃなかった
そもそもみっくんと私は
いつもふたりでお互いの友達と……とかは
ほぼなかったから
それは、美紀さんと私のポジションの差
自分の友達にわざわざ幼馴染みを
紹介する人なんて居ない
みつ「玉かー。
あいつ、お前にそんな話してんの?」
って
お前……
みっくんが私を差すときの呼び方と同じ
いつもは大好きなみっくんの『お前』が
なんだか今日は複雑だ
美紀「付き合ってるのかな?
Aちゃんと♪」
え!?//
いやいや//なんでなんで//
思わず声が漏れそうになった
ヤバイヤバイ//
みつ「はぁー?なんでいつもそうなるんだよ。
ふたりで歩いてるからって
誰もが付き合ってるわけじゃないから。」
美紀「そうだけどー
でもふたり良い感じだったじゃん♪
池のほとりで二人っきりだったし♪」
え、見られてた//
別に疚しいことはしてない
でも……みっくには見られたくなかった
みつ「そんなん。二人っきりとか。
藤ヶ谷はAの教育係なんだって。
だから、何か怒られてたんじゃねーの?」
って
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もも(プロフ) - ミィさん» コメントありがとうございます☆そう言って頂けてとても嬉しいです(^^)私自身が切ないのが好きで…現実にはきついですが、物語なので( ̄∇ ̄*)ゞこれからも気長にお付き合いください(*^^*) (2019年5月6日 21時) (レス) id: 0e833b3ebd (このIDを非表示/違反報告)
ミィ(プロフ) - 新作、嬉しいです。ももさんの作品は切ないものが多いですが、とても大好きです。今回は最初からもう、切なくて・・・今後も楽しみにしていますね。 (2019年5月6日 17時) (レス) id: 1dbee522b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もも | 作成日時:2019年5月5日 0時