嘘つきな僕ら

40 Tsaid 意外な一面 ページ41

玉森said





A「でも、居たんです。彼女。

しかも年上のすごく綺麗な人」






切なげに湖面を見つめている







A「私の勘違いで(笑)

妹みたいな存在だったって

言われちゃいました(笑)」





苦笑いする






「デートしてたのに？」








A「デートじゃなかったのかな……

二人でお出かけとか

私にはすごく特別だったんですけど……。





普通なんですかね？」







うーん







「まぁ、そういう人も居るかな……。」








俺はしないけど

彼女じゃない子とわざわざ……めんどくさいし









A「ですよねー(笑)

……私が子どもだったんです。





でも、あのときはすっごくへこみました(笑)






で、そんなときにテレビでキスマイが

『雨』を歌ってるのを見て……。





なんか少しだけフワーって

気持ちが軽くなったんです。

だから、この曲大好き♪」






にっこり笑った







失恋ね……

ガヤのこと……本当のことを知ったら……








そんなことが一瞬頭をよぎったのは

彼女が話した先輩の話が

今のガヤとの状況に被っていたから







しかも今回は色々しちゃってるみたいだし……

付き合ってる……んだしな







……。








A「玉森さんは

どの曲が好きなんですかー？♪」








そんな俺の心配をよそに

明るく話題転換している








うーん……考えたことないけど








「強いていうなら『Fire Beat』とか

『祈り』は思い入れがあるよね。





あとは、『Endres Road』とか……

わりと好きかな……」







なんとなくメロディーに勢いがあって

明るい曲だし








A「私も！

『Endres Road』大好きなんです！

すっごく爽やかで前向きで♪





〜♪」







そう言うと、また鼻歌を歌い始めた






俺よりマイペースなんじゃない？(笑)







A「玉森さんも歌いましょ♪」







「は？やだよ！」








A「えー！

さっきは歌ってたじゃないですかー！」







不満げに言う






さっきまでのしおらしい印象とは違う

こんな面もあるんだ……おしが強い(笑)








「さっきのはいいんだよ！

頼まれてするもんじゃないの！

俺、歌苦手だし！」








A「えー！歌手なのに！？

歌出してるのに！？


玉森さんの声、好きなのにー。」







不満げにすねた顔

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