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＊160 守りたいもの 9 ページ9
〜夜久side〜
俺は自分の無力さにただ拳を握りしめて震わせ､大粒の涙を零すことしか出来なかった｡
俺が雄一郎を助けようとすれば雄一郎の命は奪われてしまう｡
でも助けなければ､雄一郎は女の子としての身体を汚されてしまう｡
俺の気持ちは板挟みにあっていた｡
自分の目の前で仲間が､大切な親友が､好きな女の子が､守りたい女の子が､獣に蹂躙されていくのを助ける術がなかった…｡
軽蔑するよな､雄一郎…､黒尾…｡
あいつは､俺を庇って､自らが汚されてしまうことを選んだ｡
ごめん､俺のせいで雄一郎…｡
ごめん…､黒尾…､雄一郎を守れなくて…｡
俺は仲間ひとり､好きな女の子ひとり､守れなかったんだ…｡
何が音駒の背中を守るリベロだよ…｡
雄一郎のこと守れなくて､何が頼れるリベロだよ…｡
俺は音駒の誇れるリベロなんかじゃない｡
黒尾…､許してくれ…｡
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
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西 - この方角に福があるはずです
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作者名：Musashi | 作成日時：2017年2月28日 9時
