【HAIKYU】守りたいもの､大切なもの～失いたくないから【青葉城西/音駒】 (ページ5)

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＊156 守りたいもの 5 ページ5

～黒尾side～

雄一郎が先に帰ってから暫く新しいフォーメーションをやり､なかなか面白そうだな…と思いつつ､お腹も空いたし､そろそろ上がるかと海と福永を促すと､俺たちは宿舎へと戻った｡

食堂に行くと森然のマネの大滝に､

｢あ…､黒尾くん､雄一郎君ってまだ帰ってきてないの…？｣

と聞かれて､

｢え…？｣

と思わず首を傾げてしまった｡

｢ご飯食べに来てないし､うちの主将に部屋を見てきてもらったけど部屋にはいなかったし｣

｢でも､雄一郎は俺たちより早く帰ったぜ？飯食って片付けして打ち合わせがあるっつって…｣

｢誰も雄一郎のこと見てないの…｣

烏野のマネの清水が心配そうな顔でそう言う｡

｢…雄一郎…｣

俺は先に帰った筈の雄一郎がまだ帰って来てなくて､マネの誰も雄一郎の姿を見ていないと言うのを聞いて､顔が青ざめ背筋が寒くなるのを感じた｡

｢建物の中と､この近く探してみるわ｡…あと体育館と…｣

俺はマネージャーたちにそう言うと音駒メンバー全員に手分けして雄一郎を探すための相談をするため､音駒部屋に集まるように男子バレー部lineで召集をかけた｡

雄一郎に電話を掛け繋がらないためメールも送るが返信は返って来なかった｡

不安が募りながら音駒の部屋へと行く｡

雄一郎はやはり部屋には来ていなかった｡

そして夜久も部屋にはやって来なかった｡

メッセージを確認すると､既読がついていなかった｡

夜久に電話を掛けるが出ない…｡

二人はこの宿舎外でトラブルに巻き込まれている可能性が高い…｡

俺は､海と犬岡で宿舎内とその周辺､研磨と福永､芝山で体育館とその近辺､俺と山本､リエーフで森然高校とその周辺､少し足を伸ばして広い範囲を探すことにした｡

くそっ…､やっぱりひとりで帰すんじゃなかった…

…どこにいるんだ､雄一郎､夜久…｡

無事でいてくれよな…｡

雄一郎､夜久…

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