番外編4_兄弟(5) ページ32
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現当主は兄上なの。
許可貰えたから、当主の部屋に挨拶に行きましょう。
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3つ上の兄上でね、名前は椿(つばき)。
すごーく適当に見えるけど頼りになるし、とっても優しいのよ。
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多分弟もそこにいると思う。
弟は4つ下で、名前は楓(かえで)。
楓は素直じゃないんだけど、根は優しい子なのよ。
こういうのツンデレって言うのかしら。
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Aさんの説明から、旦那みてーな兄上と、ツンデレな弟っつーイメージを持った。
楽しそうに話しているし、きっと仲がいいんだろうなとか、弟は1つ年上かとか適当に考えていた。
だがいざ実際に会ってみると。
(ぜってー優しいのAさんにだけだ。)
Aさんにはわからないように、俺にだけ殺気を当ててくるのは兄だけでなく弟も。
何でこんな男にと顔から漏れ出てる。
明らかに歓迎されていない。
…やれやれ。
親父さんより厄介そうだと肩をすくめる。
なのにAさんの前では笑顔で対応している。
まるで姉上に対する自分を見ているようだと同族嫌悪に襲われる。
多分俺の目は据わってる。
「A、ちょっとだけ沖田君と2人きり話したいんだ。先部屋に戻ってもらってもいい？」
「僕も残る！」
「え、私も…。」
「男同士で話したいんだよ。」
そう言われて仕舞えば仕方ないというようにAさんは部屋を出た。
扉がガチャリと閉まった瞬間、急激に温度が下がった。
あり、冷房付いた？レベルで。
「よー最年少天才剣士。噂はかねがね。まさかAがてめーなんぞを連れてくるたァ思わなかったぜ？」
「ったく親子揃ってどんな噂聞いてんだか。」
「建物壊したとかやりすぎたとかそういう問題行動に決まってんだろクソガキ。」
「どうやって姉上騙くらかしたんだよクソガキ。」
ったくこの兄弟のどこが優しいんでィ。
「騙くらかしちゃいねーよ。ただ、お互いに惚れただけでさァ。」
「あーむかつく。コイツのどこがいいんだAは。」
「兄上、いっぺんしめるしかねーよコイツ。」
「やれるもんならやってみろィ。…ま、何しようがAさんが惚れたのは俺だけど。」
俺の煽りに顔を歪めまくるこの兄弟が面白くて、つい口角が片方だけ上がる。
「おめーのその悪人面、天使のAには合わねーよ。今すぐ別れろ。」
「Aさんの前でそんな顔するわけねーし、別れねーよ。」
「姉上は心優しくて純粋なんだ。いいから別れるかこの世から消えろ。」
「別れねーし消えねーよアホ。」
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たいる(プロフ) - れれんさん» ありがとうございます！コメントくださり嬉しいです。 ご期待に添えるよう励みます！ (2021年3月20日 16時) (
レス) id: 14bca84003 (このIDを非表示/違反報告)
れれん - 初めまして。完結おめでとうございます！番外編も楽しみにしています！ (2021年3月18日 19時) (レス) id: 495a38581f (このIDを非表示/違反報告)
たいる(プロフ) - みけさん» ありがとうございます…！初めてコメントを頂き、本当に嬉しいです！人物像にこだわって書いていたので、夢主さんの美しさをわかって頂いて本当に感無量です…！できる限り早めの更新を心がけますので、これからもよろしくお願いします！！ (2021年3月6日 1時) (レス) id: 14bca84003 (このIDを非表示/違反報告)
みけ(プロフ) - とっても美しい人物像をお作りになりますね…！たいるさんのきめ細やかな心がなせる技だと思います！一気読みしてしまいました…！更新楽しみにしてます！あ、でもご無理はなさらず！ (2021年3月5日 0時) (レス) id: 44e1804c7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たいる | 作成日時：2021年2月21日 23時
