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STORY05 名前 ページ7

「ラッキーですね! えっと…あれ?」


急にふと気がついた。
そういう顔をしていた。
何だ?どうした?


「そういえば、まだ名乗ってませんでした!」


こちらもそういえば、と思った。
ずっとアンタやら貴方やら彼女やら、適当に呼んでたことを思い出す。
彼女が図太く相席したりするものだから、今更なように感じる。


「私、Aと申します。成田A。…Aと呼んでくださいね。」

「…A、さん……。」

「はい、何ですか?」


また心臓が痛くなった。
A。…Aさん。
名前が知れただけで、こんなにも幸福感が込み上げる。

俺が名前を呼んだだけで、こんなに綺麗な笑顔を向けてくれる。


「…呼んでみただけでさァ。俺ァ沖田総悟。何でも好きに呼びなせェ。」

「んー…沖田君?」


好きに呼べとは言ったが、いざ沖田君と呼ばれると少しムッとした。


「Aさんは下の名前で呼ばせたのに、俺ァ苗字なんですかィ?」

「ふふ、そうですね。総悟君と呼ばせていただきます。」


なのに、総悟君と呼ばれるのはむず痒い。
やっぱりこの人は俺のこと振り回すのが得意でィ。


「さて、自己紹介も終えたことだし、食べましょう! 冷めちゃいますからね。」


まただ。
団子を見る目がキラキラと輝いた。
本当に澄んだ綺麗な目だ。


「…食べないんですか?」

「…食べまさァ。」


つい見すぎた。
Aさんは俺の目の前で美味しそうに、ぺろりと平らげた。
もちろんサービスの団子も。

…よく食べる人だ。
もちろんチャイナとは比べ物にならねーが。

華奢な身体なのに、健康的に見える理由がわかった。
よく食べてるからだな。


姉上は不健康に細かった。
あまりよく食べれなかったんだろう。
だからよく食べる姿に少し安心した。

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設定タグ:銀魂 , 沖田総悟 , 団子屋   
作品ジャンル:アニメ
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たいる(プロフ) - わかさん» こっちにもコメントくださってたんですね!笑ありがとうございます。笑っていただけて良かったです笑笑 (2021年7月11日 17時) (レス) id: 14bca84003 (このIDを非表示/違反報告)
わか - ミョウバンは笑った!!笑笑 (2021年7月7日 21時) (レス) id: 44294a6bf9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:たいる | 作成日時:2021年1月8日 0時

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