ぱぎゅあ。 (ページ8)

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七話ページ8

走って

走って

転げ回って

疲れて

おーえんに､色んな人になでられて

嬉しい

うるさい

うるさい

暗い

苦しい

嫌だ

___い、

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クレア side

ｺｯｺｯ

『んみ…ぃ…』

ガラスケースを叩くと､寝返りをゆっくりとすると共にAが目を開いた

まだ寝ていたいのかしら､起き上がる様子は見られない

「お目覚め?A」

『くえあ…』

私に気がつくとこれはまたゆっくりと立ち､ペタペタとガラスケースを叩いた

…昨日の訓練とは思えない程別人の様で､何がキッカケであの何倍も大きなタルボサウルスに勝てたのかしら…

「調子はどう？」

いつもの様にバイタルチェックをしていくと同時に､A自身にも問診をしていく

『んー…あたまいたい…』

見るとこめかみの辺りを押さえ､どこか空を見てる

「片頭痛かしらね…この後予定あるけどそれまでには治せるかしら」

『がんばう…』

「リンゴ､すりおろしてあげるわね」

『ほんと､！』

Aの1番好きな食べ物のリンゴの名前を出すと､目を輝かせた

いつもならそのまま与えて終わりだけど…

弱ってるAを見ると､少し可愛く思えてしまうの

…同時に､罪悪感も生まれるの

Aに対するものだけど､Aの何に対するのかは分からない

だから普段はそっけなく､あくまで観察対象として接する

この感情に蓋をするように

『くえあ？だいじょぶ？』

ガラスの向こうで私の頬に位置する所に手を当てる

「えぇ…大丈夫」

私も､Aの頭の所に手を置くとAは満足そうに笑った

あの時とは違った屈託のない笑顔

ガラス越しでも暖かくて､とても眩しかった