二話 ページ3
オーウェン side
どっ、どっ、どっ
やけに大きな大地を蹴る足音が近づいてくる
まだまだだな、アイツも
『ばぁっ!』
「まだ足音が大きすぎるぞ、A…バレバレだ」
『いいのー、んっ!』
意味ありげに頭を突き出してくる
撫でろ、という意味だが何故パキケファロサウルスのようにしか出来ないのか…
『んひひっ!』
「やぁオーウェン!おぉ、君も一緒だったのか」
…ホスキンスか
Aはコイツが嫌いな様で距離が空いているのにも関わらず姿が見えた瞬間俺の後ろに隠れてしまった
「…何の用です、ラプトルの調教は明後日でしょう」
「俺はコイツを探しに行けと言われてな、いつもセキュリティが甘いだとかなんとかで…まあペナルティだ!ほら、行くぞ」
『や!』
「何言ってんだ、もう調教師も来てるんだぞ」
『やーだー!あの人いや!』
「また我儘か!」
…まだこの子を、この子達を軍事利用しようとしているのか
本当に嫌になる
噛み付かないだけマシだと思え
「俺が後で送り届けます、少しぐらいいいでしょう」
「ったく…我儘もいい加減にしろ…分かった、1時間だ!それ以上は許さないぞ」
『べーっ』
ホスキンスが去るとイラついているのか足の爪で地面に穴が空く程叩いている
わかるぞ、その気持ちは
「いいか、本当は自由にしてやりたいが…1時間でちゃんと戻るんだぞ」
『…はーい』
だいぶ不貞腐れてはいるが理解したようだ
本当はあんな奴らに縛られることなく過ごせたらいいのだろうが…
酷い目に遭うのはAだ…なるべく避けてやりたい
『ブウーとこ行く!いい!?』
ラ行が苦手なAはブルー達に会いたいらしく、足や尻尾をバタバタさせていた
そんな事しなくても連れて行くさ
「分かった分かった…バリーにも会ってやれよ」
『ん!』
許可が降りた事を理解すると真っ先に走り出し、追いかけるためにバイクに跨り、走り出した
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五月雨 - 初コメ失礼します(_ _*)ペコリ 最近他のジュラシック作品更新されないので嬉しいです!設定から好きです(^^) 続き楽しみにしてます! (2022年8月6日 23時) (レス) @page3 id: 301607acc2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らんらん。 | 作成日時:2022年8月4日 0時