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上田サイド
上田「シロもクロもあるかよ｡とにかく､織山って奴は最初から佐々木を捕まえようと､学校に転校してきた形で潜入したんだ」
先月､陽だまり湯から戻る途中､
佐々木と矢花と織山が一緒にいるのを見て､
織山が俺を見た瞬間に逃げた事を思い出した｡
何だアイツ?と思ったが､そんなに怪しまなかったんだよな…(-_-;)｡
岸「あの､すみません!」
上田「うん?」
警備員の服を着ている､黒髪の青年が話し掛けてきた｡
避難所の警備員か?
岸「俺の妹､見てないっすか?」
上田「妹?」
岸「はい､双子の妹なんすけど…」
上田「(この顔､どこかで…)いや､見てねぇわ｡ごめんな?」
岸「そうっすか…突然､申し訳ないっす」
上田「あぁ…」
警備員の青年は「失礼しまっすm(_ _)m!」と頭を下げると､走り去っていった｡
嶺亜「あの人､テレビ・アクエリアスの警備員さんだ」
琳寧「知ってるの?(・・?)」
嶺亜「2年前､学校の社会見学でテレビ局を訪れた時に会った｡避難所の警備員が足りなくて､助っ人で来たのかな?」
テレビ局の警備員だったのか｡
っていうか､あの顔…どっかで見覚えがあるような…(ーー;)｡
あーっ!!思い出せねぇ(＞_＜)!!
職員「大変だ!炊き出しを手伝っている人が倒れたΣ( ﾟДﾟ)!!」
突然､避難所の職員達が慌てて行くのを見掛ける｡
琳寧「炊き出しの人Σ( ﾟДﾟ)!?」
嶺亜「もしかして､シゲアキ先生Σ( ﾟДﾟ)!?」
矢花「それとも､北斗さんΣ( ﾟДﾟ)!?」
上田「心配だな｡とりあえず､俺らも様子を見に行くぞ!」
俺達は､職員達の後を追っていった｡
その頃､大輝は…｡
大輝サイド
ボストンバッグを手に1人､静かな道を歩いている俺｡
清らかに流れる川の音｡
その川の上の石橋を静かに渡る｡
コンビニもコインランドリーの明かりはついておらず､閉まっている｡
大輝「…はぁ(ーー;)」
高地さんとジェシーさんと喧嘩別れして､
避難所には行かず､俺はある場所に向かっていた｡
俺の住み処の湖のある森…ではなく｡
大輝「また､来ちゃった…(´・Д・｀)」
古民家のような一軒家…大光の家｡
大光はいない…いないのに､ここに来たくなってしまったんだ｡
鍵は掛けてなかったから､玄関の扉はあっという間に開いた｡
大輝「大光…」
いないのは分かっているのに､つい名前を呼んでしまう｡
俺は誰もいない､古民家の中に入った｡
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作者名：セーラーローズ | 作成日時：2023年12月5日 20時
