狂犬と歌姫の条件 Part7 (ページ30)

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嶺亜サイド

今から2年前に出会った川﨑兄弟は､住宅街近くのアパートに住んでいる仲の良い兄弟｡

兄の皇輝は俺と同い年で､街の商店街のカフェでバイトしながら高校生活を送っているんだ｡

将来の夢はキャスターで､立教大学を受験する予定で現在はバイトを休んで､受験勉強に励んでいるみたい｡

弟の星輝は皇輝の1つ下で､将来の夢を持つ兄を支える高校2年生｡

アナトレの学費を稼ぐ兄の為に生活費を稼ごうと､

ガリさんと同じカラオケ店でバイトしているの｡

そして､星輝は兄さんの大ファンで好意を抱く程に憧れを抱いている(^_^;)｡

嶺亜「俺も人魚なんだけど…(ーー;)」

星輝「すみません…(^_^;)｡うん?(スマホを見て)」

大我「どうしたの?(・・?)」

星輝「今､LINEが来て､俺の友達も避難所に着いたみたいです(^-^)!」

大我「そっか､良かったね(^^)」

皇輝「(スマホを見て)あっ!俺の友達も避難所に来た!良かった…(^^)」

川﨑兄弟の友達が避難所に来て安心したけど､大輝はまだ来ない｡

スマホからも連絡がないし｡

大輝…何してるんだよ…(ーー;)｡

その頃…｡

矢花サイド

職員「では､こちらにお名前のご記入をお願いします」

港町に大雨警報のお知らせが来て､この街にも災害が来るというアナウンスが流れ､

両親､妹と一緒に避難してきた俺｡

もう､こんなに人がいっぱい来ている…｡

中には､港町から避難してきた人々もいるんだ｡

矢花「(あっ､琳寧くんと琳寧くんのご家族､上田さんの名前が書いてある｡ダカさんのご家族も来ているんだ)」

友達と友達のご家族も避難してきた事に安堵し､名前を書き終えた両親と妹と一緒に空いてる場所を探す｡

特に､琳寧くんとダカさん(1年前に事故で他界)は､港町に住んでいるからね｡

港町に大雨警報…嵐も来るって事は､これって2年前の春休み…高校進級前にも起きたっけ｡

矢花の母「ここが空いてるわね」

矢花の父「あぁ､ここにしよう」

空いてる場所が見つかり､毛布とペットボトルのお茶を手に､ビニールシートに座った｡

ふと気になって､ショルダーバッグからスマホを取り出して確認する｡

結「お兄ちゃん､どうしたの?(・・?)」

矢花「あっ､友達がまだ来ないかなって､心配で(^_^;)」

4才下で中学2年生の妹・結に聞かれ､咄嗟に返す｡

友達…というのは､こんぴーの事｡

昨夜も今朝もLINEしたのに､既読になっていないから､

どうしているのか心配なんだよね…(´・д・｀)｡