狂犬と歌姫の条件 Part7 (ページ28)

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第34話避難所と決断ページ28

嶺亜サイド

宮近「ようやく､着いた…(ーー;)」

如恵留「まずは､受付に行って名前を書かないとね」

如恵留先生の家を出てから1時間後､

何とか車の渋滞を乗り越えて､高台にある避難所に辿り着いた｡

荷物を取りに車を出た大輝は「後で歩いていくから」とLINEが来たので､そのまま避難所に向かったというわけ｡

とりあえず､名前を書こうと受付に行って､

置いてあるボールペンを手にして､名前が書かれている紙を目にする｡

嶺亜「(良かった…2人とも来てる(^^))」

塾長と兄さんの名前を発見し､安堵しながら自分の名前を書いた｡

避難所の人たちは､この街の市役所で働いている職員や､

ボランティアで参加している街の人々がやっている｡

受付の人から毛布とペットボトルのお茶を貰い､

手伝いに行く如恵留先生と別れて､宮近と一緒に､

塾長と兄さんを探すことにした｡

宮近「こんなに人が多いと､どこにいるか分かんないな…(ーー;)」

嶺亜「だね…あっ!塾長と兄さんだ!」

宮近「見つけるの速っΣ( ﾟДﾟ)!」

すぐに塾長と兄さんの姿を発見し､宮近と一緒に向かった｡

嶺亜「塾長!兄さん!」

手越「あっ､嶺亜!良かった(^-^)!」

大我「ちゃかも一緒か(^-^)!」

宮近「大我様!塾長もいたんですね(^-^)!」

塾長が場所をどけると､「座って」と言われたので俺達は隣に座った｡

大我「如恵留は?一緒に来たんでしょ?」

宮近「うん｡今､避難所にいるお患者さんを診るお医者さんのお手伝いに行ったよ｡人手が足りないだろうからって」

手越「如恵留先生が来てくれたなら､安心だね(^^)」

嶺亜「はい…」

そう言いながら､スマホを確認する｡

大輝､本当に歩いてるのかな｡

避難所は坂を上った先にあるから､来るのは時間が掛かるよ…(ーー;)｡

職員「まもなく､朝食の炊き出しが出来上がりますので､準備ができた方から､こちらへどうぞ!」

ボランティアの人の声が避難所内に響いた｡

手越「俺､皆の分を取りに行ってくるよ」

嶺亜「あっ､僕も行きます!」

手越「助かるよ､ありがと(^^)」

塾長と一緒に､兄さんと宮近の分も含めて､

炊き出しの朝食を取りに行く事にした｡

手越「嶺亜､見て｡朝食は雑炊みたいだよ」

炊き出しの列に並ぶと､市役所の職員達やボランティアの人達が､

朝食の雑炊を作っているのを目にした｡

真冬の季節だから､食べたら体がポカポカになりそう(^-^)｡