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高地サイド
昨夜に突然､大輝がいなくなってしまった｡
これまで､用事がある時はちゃんと報告していたのに､
どうして､報告もせずに行ったんだ｡
港町で隣の街に避難するようアナウンスが流れたと聞いた時は､
この街にも起きると感づき､俺とジェシーも避難と避難所での炊き出しの準備をし､
後は大輝が帰ってくるのを待った｡
一緒に避難する前､アイツの事を思ってお説教をした｡
こんなに叱ったのは､初めてだ｡
実は大輝が人魚であることは､俺もジェシーも大我から聞かされる形で最初から知っていた｡
けど､大輝は俺達が知らないと思い込んでいたようだ｡
大輝が苦しんでいる事に気づかなかった俺らも悪い｡
ジェシー「大輝!」
裏口からボストンバッグを持った､大輝が出てきた｡
高地「大輝､お前の苦しみに気づいてあげられなくて悪かった!一緒に､避難所に行こう!そしたら…」
大輝「…(プイッと背を向ける)」
高地「大輝…( ; ﾟДﾟ)!」
大輝は何も言わずに背を向け､その場を去っていった…｡
ジェシー「高地､今は避難所に行こう｡そこで､炊き出しの手伝いをしないといけないし」
高地「…分かった」
促されたジェシーに支えられ､車に乗ると､
この街の高台にある避難所に向かって､走らせるのだった…｡
第33話『帝王の復活』 終わり
※ここで番外編に初登場した宮近海斗について軽く紹介｡
宮近海斗(登場作品:『音楽塾の男たち』)
ヒトデの特性を持つアステリ一族の人魚｡嶺亜の友人｡港町の海で怪我している所を調査に来ていた如恵留に発見され､助けられた｡その後､如恵留のすすめで彼の家に居候する事になる(如恵留が宮近を気に入ったのが要因の1つでもある)｡如恵留とは恋人同士だが､彼からの溺愛ぶりにはやや困惑気味?
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作者名：セーラーローズ | 作成日時：2023年12月5日 20時
